セブンズ 2023.06.05

【太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2023 第2戦】日体大女子にも大きな拍手。激闘制し、ながとブルーエンジェルスが2大会連続優勝

[ 編集部 ]
【太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2023 第2戦】日体大女子にも大きな拍手。激闘制し、ながとブルーエンジェルスが2大会連続優勝
日体大女子の猛攻を、ながとブルーエンジェルスが止める。(撮影/松本かおり)
ながとブルーエンジェルスは連続優勝に笑顔。国際経験の多い選手たちが何人もいる。(撮影/松本かおり)



 31点差が2点差に詰まった。それだけで、試合の熱さが伝わるだろう。

 6月3日、4日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2023・第2戦。
 2日間に渡る熱戦のクライマックス=決勝で顔を合わせたのは、ながとブルーエンジェルスと日体大女子。今季第1戦と同じカードとなった。

 2週間前の対戦では31-0と圧倒し、ながとが頂点に立ったけれど、秩父宮での対決では24-22。ながとの連覇は、好ゲームの末に生まれた。

 結束力が高まり、防御が強くなった日体大は、今大会で安定した戦いぶりを見せた。
 初日の3試合で相手に許した失点は5点だけ。準々決勝でYOKOHAMA TKMを12-10と退けると、準決勝では攻撃力のある東京山九フェニックスに12-10と競り勝つ。勢いを得て頂上決戦に臨んだ。

 ながとも危なげない足取りだった。
 初日の3試合で許した失点は、こちらも3点だけ。攻める時間をなかなか相手に与えなかった。
 2日目も、準々決勝で相手を完封して準決勝に進出。粘るナナイロプリズム福岡に19-17と競り勝ってファイナリストとなった。

 お互いに強みを出してファイナルの舞台にたどり着いた両チーム。
 決勝は予想に違わぬ濃密な試合となった。

 熊谷大会の決勝で完敗してから、日体大は「ながとのことばかり考えてきました」(新野由里菜主将)という。
 その思いが届いたか、開始2分に先制トライを許すも、松田凛日、大内田夏月のトライで前半を12-7とリードして終えた。

 後半に入り、ながとの平野優芽らに3トライを許して12-24とされたものの、勝負を諦めなかったのは熊谷での悔しさをひと時も忘れなかったからだ。
 後半6分に東あかりのトライで17-24とした後の、残り時間の集中力が凄かった。

 自分たちの蹴ったリスタートのキックオフボールを確保する。
 攻める。ノックオンで相手ボールとなるも、スクラムで圧力をかけて反則を誘う。
 攻めまくる。何度もPKを得て速攻。最後はゴール前で新野主将がボールをトライラインの向こうに置いた。

 コンバージョンキックが決まれば、延長戦に入る。
 しかし、主将の蹴ったボールは左のポールに当たって跳ね返り失敗。試合終了のホイッスルが鳴った。
 両チームに大きな拍手が贈られた。

 同点のキックを外した新野主将はその瞬間を悔やみ、「次の大会こそ」と前を向いた。
 2大会連続で頂点に立ったながとのバティヴァカロロライチェル海遥主将は、「こういう試合もセブンズの魅力。それを勝ち切って、チームはまた強くなれたと思います」。

 6月17日、18日に鈴鹿で開催される今季第3戦も熱戦が相次ぐ。
 多くのファンに見てもらいたい。

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