花園近鉄ライナーズがD1残留へ向け入替戦先勝 浦安D-Rocksとの初戦でBPも獲得
NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23のディビジョン1で1勝15敗と苦しみ、最下位に終わった花園近鉄ライナーズだが、国内最高峰グループ残留へ向け、意地を見せた。入替戦(2回戦制)はディビジョン2を全勝優勝した浦安D-Rocksと対戦することになり、5月7日に宮城・ユアテックスタジアム仙台でおこなわれた第1戦を36-14で制した。トライ数で3本差をつけたため、貴重なボーナスポイントも獲得している。
先制したのは、昇格を目指すD-Rocksだった。
立ち上がりから攻め続け、前半6分、相手のラインアウト失敗でボールを手にしたPR竹内柊平の力走で敵陣深くに入り、その後もFBイズラエル・フォラウやNO8リアム・ギルが推進力を発揮し、ラックからピックアップしたCTBサミソニ・トゥアが抜けてチャンスとなり、サポートしたキャプテンのSH飯沼蓮がインゴール左隅に飛び込んだ。
しかし、7点ビハインドとなったライナーズは11分に反撃し、SOクウェイド・クーパーから速いパスをもらったFB竹田祐将がキックパスを放つと、3カ月ぶりに戦列復帰のWTBセミシ・マシレワが右外で捕球してディフェンダーをかわし、トライを奪い返した。
さらに14分には、アキレス腱断裂の重傷を克服して本格的にプレー再開となったオーストラリア代表でもあるクーパーのスペース察知とキックスキルでチャンスとなり、相手に当たって跳ね返ったボールを確保したPR田中健太がゴールへ走りきり、逆転した。
その後、27分、37分とD-Rocksにイエローカードが続いて数的有利でゲームを進めたライナーズは、FWの奮闘もあって敵陣深くで攻撃チャンスを得、39分、スクラムから展開してデコイ(ダミーランナー)も効いてWTB林隆広がディフェンスを抜け、追加点を挙げた。
19-7で折り返したライナーズは後半に入っても勢いをキープし、46分(後半6分)にも敵陣深くに入ると、ラインアウトを起点にモールから抜け出したキャプテンのFL野中翔平が突進してトライ。クーパーに替わって後半から入ったSOジャクソン・ガーデンバショップがコンバージョンを決め、リードを広げた。
58分にも、ライナーズがこの日優勢だったスクラムで圧力をかけて相手へのイエローカードを引き出すと、数分後にも強力なFWパックでペナルティゴールのチャンスをつかみ、29-7とした。
一方、第2戦へつなげたいD-Rocksは67分、NO8ギルのキックチャージでチャンスとなり、サポートについていたFBフォラウがトライ。そして、今季かぎりでの現役引退を表明したSHグレイグ・レイドローがコンバージョンを決め、点差を詰めた。
だがその後、ライナーズはがまんのディフェンスでD-Rocksに追加点を許さず、75分にはCTBシオサイア・フィフィタがルーズボールを確保してからの力走とフリックパスでSOガーデンバショップのトライを演出し、勝利を決定づけ、ボーナスポイント獲得につながった。
第2戦は13日、ライナーズのホームである東大阪市花園ラグビー場でおこなわれる。