「一緒にラグビーをしましょう」。東京山九フェニックス、小池百合子知事に15人制日本一を報告
このボールは、いつも知事室に飾っていますよ。
小池百合子東京都知事は、ホールに入るとそう話し、選手たちを笑顔にした。
4月7日、2月におこなわれた第9回全国女子ラグビー選手権大会で頂点に立った東京山九フェニックスが東京都庁へ足を運んだ。
小池知事と対面し、優勝の報告をおこなった。
太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2022の年間チャンピオンとなったフェニックスは、昨年7月、その報告をおこなった。
知事は、その時に贈られたボールを持参して部屋に現れた。
今回の報告会では、7人制と15人制のダブル優勝を、四宮洋平監督と鈴木実沙紀主将ら選手7人でおこなった。
終了間際の逆転トライで日体大女子を下し、優勝した内容(27-24)を知っていた知事は、「すごい逆転劇で勝ったんでしょう」と選手たちに語りかけた。
鈴木主将に背番号03、名前入りのセカンドジャージーを渡されると、笑顔になった。15分ほどの短い時間も、楽しいやり取りが続いた。
四宮監督は、王座を重ねることでチームの意識が変わってきたことを伝えた。
「以前は勝つことばかり考えていました。しかし(太陽生命)セブンズで優勝してからは、世界や世間に対して、我々の輝きをどうアピールしていこうか、と話し合うようになりました」
その考えを具現化するため、全員で共有しているのは「ステイゴールド」という言葉だ。
「さらに輝こう、と。そして、それを子どもたちや、ラグビーに興味を持っている女性たち、たくさんの方に届ける活動をしようと考えています」
世界も視野に入れて活動していく。3月末には香港テンズに参加。準優勝の成績を残した。
その時の様子を四宮監督が、「現地の子どもたちが、トーキョー、トーキョーと応援してくれました」と報告すると、小池知事は東京の名を広めてくれたと笑顔を見せた。
セブンズ優勝の報告会の時に「女子選手専用のグラウンドを作ってほしい」と要望を出した四宮監督は、今回も新たなお願いをした。
「知事と一緒にラグビーをやりたいです。タッチもタグもありますから」
報告会後、「緊張しました」と話した鈴木主将は、「でも、知事がリラックスできる雰囲気を作ってくださいました」と感謝の言葉を口にして続けた。
「知事とのラグビーを実現できたらいいですね。パスをつなぐ楽しさを感じていただきたいです」
連覇の報告会があるとしたら、知事が楕円球を手に走る姿が見られる日もやってくるかもしれない。