男子セブンズ日本代表がアイルランド撃破 シンガポール大会8強入り逃すも降格回避へ希望の光
ワールドラグビーセブンズシリーズ2023(男子)の第9ラウンド・シンガポール大会は4月8日にプールステージの戦いがおこなわれ、コアチーム中最下位で降格の危機にある男子セブンズ日本代表は、準々決勝進出を逃したものの、強豪相手に果敢にチャレンジしてアイルランドから勝利を挙げ、順位決定戦へ向け弾みをつけた。
プールDに入った日本は、初戦でイギリスに17-19と惜敗。
序盤、丸尾崇真がブレイクダウンで奮闘してボールを奪い返し、つないで最後は丸尾が左外を抜けてインゴールに持ち込み、先制した。
日本は相手にイエローカードが出て数的有利だった4分にも攻め込み、丸尾が連続トライ。
その後、相手に5点を許したが、後半2分には松本純弥が俊敏な動きでディフェンスを抜け、17-5とリードを広げた。
しかし、終盤の7分にイギリスが自陣深くから根気よくアタックを継続して5点差に詰める。
残り30秒。イギリスはリスタートのキックオフをタッチライン近くに蹴ってボールを確保した選手が鋭く内に切り込み、突破、インゴール中央に持ち込んでコンバージョンも決まり、日本は悔しい逆転負けとなった。
2戦目はアルゼンチンに7-42と完敗。
日本は序盤に先制チャンスを逃すと、3分、2021年の世界最優秀セブンズ選手であるマルコス・モネータに個人技で中央を破られ最初のトライを許した。
日本は6分、ブレイクダウン後すばやくリサイクルして副島亀里ララボウ ラティアナラからボールをもらった丸尾が左外を抜け、約60メートル走りきり同点に追いついた。
しかし、フィジカルが強く、パワーもスピードもあるアルゼンチンが後半にトライを量産し、日本は連敗となった。
だが、プール最終戦は、今季ファイナルも経験しているランキング8位のアイルランドに12-7と勝利。
日本は7点ビハインドで迎えた後半、丸尾のジャッカルでピンチをしのぐと、5分、スピーディーに攻め込んで石田大河からオフロードパスをもらった福士萌起がインゴールに持ち込み、2点差に詰めた。
そして試合終了間際、ブレイクダウンの奮闘でボールを奪い返すと、自陣からボールをつないで攻め上がり、谷中樹平と石田大河がオフロードの連続でチャンスメイクし、野口宜裕がステップでディフェンダーをかわしてトライを決め、逆転勝利となった。
大会最終日、9位以下のトーナメントに臨むこととなった日本は、格下である招待チームの香港と対戦する。ここは必勝で、背中を追うカナダとのシリーズポイント差を詰めるためにも、できるだけ上位に入りたい。