W杯優勝候補のフランスが欧州6か国対抗初戦で辛勝。イタリア奮闘で5点差の接戦。
今年秋に自国で開催されるラグビーワールドカップで悲願の初優勝を目指す世界ランキング2位のフランス代表が、ヨーロッパの強豪6か国がぶつかる「シックスネーションズ」の初戦で同12位のイタリア代表に苦しみながらも、白星発進となった。ローマのスタディオ・オリンピコで現地時間2月5日に対戦し、29-24で競り勝った。
フランス代表はこれでテストマッチ14連勝。イタリア代表は後半一時リードを奪ったものの終盤に逆転され、10年ぶりのフランス戦勝利とはならなかった。
W杯イヤー幕開け「ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」
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序盤はフランスペースだった。
前半4分、LOチボー・フラマンがキックチャージからゴールへ持ち込み先制。
18分にも敵陣深くに入って攻め込み、SOロマン・ンタマックがクロスキックを放つと、イタリアのFBアンジェ・カプオッツォとフランスのWTBダミアン・プノーが空中で競り、インゴールにこぼれたボールをフランスのFBトマ・ラモスが押さえ、トライが認められた。
26分にはターンオーバーからの連続攻撃でアドバンテージを得ると、またもンタマックが正確なキックパスでWTBエタン・デュモルティエのデビュー戦トライを演出した。
一方、SOトンマーゾ・アランのペナルティゴール(PG)で得点を重ねたイタリアは、31分、敵陣深くに入ってラインアウトからモールを組み、ドライブが止まると、2022年ワールドラグビー年間最優秀新人選手に選ばれたカプオッツォがブラインドサイドへ走り込み、SHスティーブン・ヴァーニーからボールをもらって軽快なフットワークで左隅にトライを決めた。
イタリアはハーフタイム前にもPGで加点し、5点差に詰めて折り返した。
前回大会でウェールズを破って7年ぶりのシックスネーションズ勝利を収め、昨年11月のオータムネーションズシリーズではワールドカップ優勝経験もある強豪のオーストラリアを初めて倒し、自信をつけたイタリアは、この試合でもジャイアントキリングを狙っていた。
後半の序盤、フランスにPGを許したものの、50分(後半10分)、ドライビングモールでゴールに迫ると、フランスのFLシャルル・オリヴォンが反則を犯してしまい、レフリーはペナルティトライを宣告した。1点差となる。
その後、NO8ロレンツォ・カノーネやHOジャコモ・ニコテーラなどがブレイクダウンで奮闘し、イタリアはさらに活気づいた。
そして、フランスに反則が続き、61分にSOアランのPGで逆転した。
しかし、22-24とされたフランスもこのまま終わるわけにはいかず、66分、敵陣深くに入ってアドバンテージを得て攻め続け、LOロマン・タオフィフェヌアの巧みなハンドリングでオフロードパスをもらった途中出場SOのマチュー・ジャリベールがトライを決め、再びリードを奪った。
粘るイタリアは試合終了間際に敵陣深くに入り、ラインアウトからトライを目指したが、フランスがモールディフェンスで踏ん張り、29-24でノーサイドとなった。