地元を熱く。PR徳田悠人[日野レッドドルフィンズ]、リーグワン初出場へ
レッドドルフィンズの練習グラウンドから、育った地域まで10キロほどしか離れていない。
小学2年生で八王子ラグビースクール(以下、RS)に入った徳田悠人(とくだ・ゆうと)は、幼い頃から描いていた『ラグビー選手になる』夢を叶えるため、2022年に日野レッドドルフィンズに入団した。
東海大出身の社員選手。地元に近い会社で総務部に配属される。
社の安全、セキュリティーを守る。職場の方々が、チームのこと、自分のことを気にかけてくれるのが嬉しい。
感謝の気持ちをプレーで見せる機会がついに回ってきた。
1月15日に鈴鹿でおこなわれる三重ホンダヒート戦。1番を背に出場することが決まった。
初出場の機会が先発。「新人らしく、力強くプレーしたい」と話す。
プレシーズンマッチではスターターでの出場機会も多く、準備は順調に進んでいた。
しかし、開幕1週間前に首を痛める。そんな状況から周囲のサポートを受けて回復。チームにとっての新年初戦への出場に漕ぎ着けた。
武器はスクラムだ。
ラグビー人生のほとんどはプロップ。友人に誘われて始めたラグビーは中学まで八王子RSでプレーし、東海大相模、東海大で実力を伸ばした。
「自分の得意なプレーでチームに勢いを与えたい」
東海大時代は2年生の時から出場機会を得た。
3年時は先発で多く出場。4年時はベンチスタートで試合の勝負どころで力を発揮した。
スターターでも、フィニッシャーでも力を出せる。そこも魅力だ。
大学とリーグワンのスクラムの違いも理解する。
学生時代はすべての状況で押していた。いまは、シチュエーション別の組み方、押し方がある。
いろんなことを教えてくれる人がいる。
リーグ最年長出場記録を持つベテランの1番、44歳の久富雄一も、その一人だ。
トップリーグ+リーグワンの最多出場記録も持つレジェンドの引き出しは多い。「ものすごく多くの刺激をもらっています」と話す。
右も左もギョーザ耳。1番だけに、右は大学に入ってからのスクラムで腫れ、固まった。
逆側の耳は、得意の左タックルのせいだ。右利きも、左肩でハードに突き刺さるプレーでチームに貢献する。
試合前のルーティーンは好きなものを食べること。
記念のデビュー戦前もそれを崩すことはなく、モンブランを買って食べようと思っている。
トイメンとなるヒートの3番は、190センチ、118キロの巨漢マティウス・バッソン(南アフリカ出身)。
日野のスクラムは結束が固い。全員で、仲間を勇気づけるようなモメンタムを生みたい。
17番を付けて控える久富先輩に、良いバトンを渡す。