立正大が関東学大を36-12で撃破、1部で9年ぶりの勝利を挙げる。
前半、立正大の圧力を受けて思うようなプレーができなかった関東学大・米井翔啓主将は、「接点のところで差し込まれていたので、まずそこを修正しようと。あとはセットプレーの安定。そして前半は反則して自分たちで自分たちを苦しめていたので、規律の部分を意識して後半に臨みました」。
しかし後半に入っても立正大の鋭いディフェンスで受けに回り、チャンスで攻め込んでも球出しが遅れ、自分たちのリズムが作れない。後半開始早々も相手ゴール前ラインアウトを得たが、モールを押し込むもインゴールでグラウディングができず得点機を逃した。
逆に立正大は19分、敵陣ゴール前のラインアウトモールからHO陣内が抜け出してトライを挙げて33-0とした。このトライでほぼ勝利を手にした立正大だったが、後半はややプレーが雑になり、反則で自分たちのペースがつかめずトライはこの1本のみ。
後半30分過ぎから早い球出しでようやく自分たちのペースを作った関東学大は、34分には敵陣ラインアウトから連続攻撃でゴール前まで攻め込むと、NO8由比藤聖がゴールポスト右に飛び込み5点を返した。45分には敵陣でのスクラムを起点に、NO8由比藤のサイドアタックでゴール前まで攻め込み、最後はFL福見迅矢が体を反転させながらゴールポスト脇に飛び込んで意地を見せたが反撃もここまで。
今季、まだ勝ち星がない関東学大は春からの課題であるセットプレーが安定せず、この試合も終始相手のプレッシャーを受けながらの球出しとなり、なかなか前に出ることができなかった。
板井良太監督は「立正大とは夏合宿でもやって、プレースタイル、課題はわかっていたけど対応ができず、反則を繰り返し、トライを取り切れなかった。とくに厳しいディフェンスに、最後まで思うような攻撃ができなかった」と唇をかみしめた。
一方、今季初勝利を挙げた堀越監督は「8年ぶりに1部に上がり、今日の勝ちは9年ぶりの1部での勝利になるので感無量です」と喜びを噛みしめた。そして「今日はレフリーともコミュニケーションをとりながらしっかり戦えた。そこは成長したところだと思う。後半、プレッシャーをかける中で少し早すぎてオフサイドを取られたり、マイボールになって欲張ってボールを動かし過ぎてサポートがいなくなったり、ノットリリースを取られてしまった。後半の反則が今後の課題」と試合を振り返り、「これから1試合試合、入れ替え戦のつもりで戦っていきます」と次の戦いに向けて気を引き締めていた。