フランスは先発1人変更、21歳の新鋭デビューへ。指揮官は日本の2列とベンチのベテラン警戒
7月9日に5万人以上の観客が予想される東京・国立競技場で、ラグビー日本代表とツアー最後のテストマッチを戦う欧州王者のフランス代表が、試合登録メンバーを発表した。
42-23と制した第1戦(7月2日/愛知・豊田スタジアム)から、メンバー変更はリザーブを含めて2人のみ。
先発FBには、レギュラークラスのメルヴィン・ジャミネが外れ、21歳のマックス・スプリングが入る。来日直前に新型コロナウイルス感染が疑われ合流が遅れたスプリングだが、ファビアン・ガルチエ ヘッドコーチは「彼はクラブでもいいプレーをしていたし、練習でも好調だった。ジャージーをもらうにふさわしい選手だと思う」と評価。今回の日本代表戦で初キャップとなる。身長174センチ、体重76キロと小柄なスプリングは、俊敏で、来日前はバーバリアンズの一員としてイングランド代表相手にトライを挙げている。
新しいベンチメンバーとなるバックローのイブライム・ディアロは、2018年のワールドラグビーU20チャンピオンシップで優勝したときのメンバーで、シニア代表では昨年7月のオーストラリア代表戦でデビューを果たしている24歳だ。
中長期的なビジョンでチームをつくっているというフランス代表。多くの主力選手に休養を与え、今回の来日は若い選手を中心としたスコッドとなったが、暑さにも苦しめられたタフな日本ツアーは選手たちにとって貴重な経験を積む機会であり、ラファエル・イバネスGMいわく、11月のテストマッチへ向けて選手選考の判断材料になるという。そういう意味でも、「日本代表との2戦目は我々にとって非常に重要なテストとなる」。1年2か月後には自国開催のワールドカップを控えており、そこへ向けてもアピールしたい選手たちのモチベーションは高い。
ガルチエ ヘッドコーチは、日本代表が2戦目で先発のLOを変え2メートル超のワーナー・ディアンズとサナイラ・ワクァを入れてきたことを意識してか、「ラインアウトで特別なことをしてくると思う。モールもいいし、試合のカギを握るだろう」と警戒する。そして、リザーブには67キャップのHO堀江翔太と69キャップのSO田村優らが控えており、「ベンチメンバーも経験豊富なので、彼らも入ってきて非常に強力なチームになると思う」とコメントした。
▼フランス代表 試合登録メンバー(vs 日本代表・第2戦)
※ 画像をクリックするとPDFで大きく表示できます。
<フランス代表 2022年7月9日 試合登録メンバー>
1.ジャン=バティスト・グロ(トゥーロン/20 caps)
2.ペアト・モヴァカ(トゥールーズ/15 caps)
3.デンバ・バンバ(リヨン/24 caps)
4.チボー・フラマン(トゥールーズ/8 caps)
5.トマ・ジョルメス(ボルドー・ベグル/1 cap)
6.ディラン・クルタン(リヨン/19 caps)
7.シャルル・オリヴォン(主将/トゥーロン/24 caps)
8.ヨアン・タンガ(ラシン92/1 cap)
9.マキシム・リュキュ(ボルドー・ベグル/8 caps)
10.マチュー・ジャリベール(ボルドー・ベグル/16 caps)
11.マチス・ルベル(トゥールーズ/3 caps)
12.ヨラム・モエファナ(ボルドー・ベグル/7 caps)
13.ヴィリミ・ヴァカタワ(ラシン92/31 caps)
14.ダミアン・プノー(クレルモン・オーヴェルニュ/33 caps)
15.マックス・スプリング(ラシン92/―)
〔リザーブ〕
16.ピエール・ブルガリット(ラ・ロシェル/6 caps)
17.ダニー・プリゾ(ラ・ロシェル/15 caps)
18.シピリ・ファラテア(クレルモン・オーヴェルニュ/3 caps)
19.トマ・ラヴォー(ラ・ロシェル/1 cap)
20.イブライム・ディアロ(ラシン92/1 cap)
21.セク・マカルー(スタッド・フランセ/7 caps)
22.バティスト・クイユー(リヨン/9 caps)
23.アントワンヌ・アストイ(ポー/2 cap)