国内 2022.06.03

山田章仁がシャイニングアークス退団。日本代表キャップ保持者の前田土芽らも新たな道へ

[ 編集部 ]
山田章仁がシャイニングアークス退団。日本代表キャップ保持者の前田土芽らも新たな道へ
2020年1月の日野レッドドルフィンズ戦でプレーするシャイニングアークスの山田章仁(撮影:松本かおり)


 2015年のラグビーワールドカップでも活躍した元日本代表のWTB山田章仁が、2019年から在籍していたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安を退団することが公式に発表された。

 シャイニングアークスを通じて「チーム関係者の皆様、ファンの皆様、3年間ありがとうございました。素晴らしい仲間に恵まれ、笑い合った日々は、今までもそしてこれからも、色褪せることない私の宝物です」とコメントした山田。リーグワン2022では出場機会はなく、ファンにとっては残念な別れとなった。

 国内屈指のスピードスターであり、慶應義塾大学、ホンダヒートを経て加入したパナソニック ワイルドナイツ(旧・三洋電機ワイルドナイツ)ではトップリーグ(前身の国内最高峰リーグ)で4度の優勝に貢献し、ベストフィフティーンに選ばれること5回。2012年度はシーズン(リーグ戦)最多トライの新記録となる20トライを挙げ、2017年度にもトライ王となった。大舞台に強く、プレーオフトーナメントMVPを3度受賞。また、国内だけでなくサンウルブズ(日本チーム)の一員として国際リーグのスーパーラグビーでも活躍し、フォース(オーストラリア)、リヨン(フランス)、シアトル・シーウルブズ(アメリカ)でも挑戦するなど、経験豊かな選手である。そして、日本代表としては25キャップを獲得し、2015年のワールドカップでは歴史的快挙となった南アフリカ戦勝利に貢献、サモア戦では忍者のような軽やかな動きでトライを決め、世界を驚かせた。

 来月に37歳となる山田の今後について注目が集まるが、本人はシャイニングアークスの仲間へ感謝を述べたあと、「一緒に過ごした日々を忘れず、みんなにも忘れられないよう、今後も私なりに全力でがんばりたいと思います。ありがとうございました」とコメントしている。

前田土芽(左)とヘンリー ブラッキン

 そのほか、日本代表として4キャップを持つSO/CTB前田土芽(25歳)も退団が決定。前田は、「2019年から約3年間シャイニングアークスの一員として戦えたことを誇りに思います。僕をトップリーガーに、プロのラグビー選手にしてもらったこと、とても感謝しています。シャイニングアークスでの経験を今後のラグビー人生に活かせるよう、どこにいても自分らしく頑張ります。引き続き、新しく生まれ変わるシャイニングアークスそして私の応援もよろしくお願いします」と述べ、新天地での活躍を期する。

 さらに、セブンズ日本代表として東京オリンピックにも出場したWTB/FBヘンリー ブラッキン(33歳)も10シーズン在籍したシャイニングアークスを去ることになり「10年間、応援本当にありがとうございました。次のチャレンジを頑張りますので、皆さん応援よろしくお願いします。また会いましょう」とコメントした。

 そして、3季在籍した韓国代表のWTBチャン・ヨンフン(28歳)は帰国することになり、HOアナル・ランギ(33歳)、LOカラム・マクドナルド(22歳)、FL/NO8シオネ・ヘマロト・アフェムイ(23歳)も退団が決まった。

 スタッフでは、選手、コーチ時代も合わせて15シーズン在籍した友井川拓コーチングコーディネーターや、先月の入替戦に急きょ出場していたロビンス ブライス スキルコーチらが退団する。

 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安は来季ディビジョン2へ降格となり、チームを再編成してNTTグループのシンボルチームに生まれ変わる。

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