2季連続日本一とリーグワン初代王座を狙うワイルドナイツ、スピアーズを下し決勝進出
トップリーグ(前身の国内最高峰リーグ)最終年で5度目のチャンピオンに輝いた埼玉パナソニックワイルドナイツが、2022年に新しく始まったリーグワンの初代王座へ向け、決勝進出を決めた。
5月22日、東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれたプレーオフ準決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦し、24-10で制した。
前日にあった準決勝もうひと試合は、レギュラーシーズンを1位通過していた東京サントリーサンゴリアスが東芝ブレイブルーパス東京を下しており、日本一を決めるファイナルは2季連続で「ワイルドナイツ vs サンゴリアス」となる。
ワイルドナイツは前半7分、ラインアウトで相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返し、LOエセイ・ハアンガナが抜けて大きくゲイン、いったんボールを失ったがノックオンの判定はなく、サポートについていたSH小山大輝からSO山沢拓也にボールはつながり、ゴールに持ち込み先制のトライが認められた。
対するスピアーズは14分、スクラムで圧力をかけて相手の反則を引き出し、SOバーナード・フォーリーがペナルティゴール(PG)で3点を奪い返す。
しかし、35分にもモールでゴールに迫ったスピアーズだが、ワイルドナイツが踏ん張り、ブレイクダウンでターンオーバー。今季実戦全勝中である野武士軍団の守りは堅かった。
その後もスピアーズのゴール前での攻撃は続いたが、37分、SOフォーリーが長いパスで左へ展開しようとしたところ、青いジャージーの14番をつけた竹山晃暉がインターセプトして約90メートル走り切り、ワイルドナイツにとって大きな追加点となった。
14-3で前半を終える。
追いかけるスピアーズは後半早々、敵陣深くに入って攻め込み、WTB金秀隆がゴールラインを割ったが、その前にFBゲラード・ファンデンヒーファーのパスがスローフォワードと判定され、トライは認められなかった。
その後もがまん比べのような接戦となり、堅守を武器とするワイルドナイツは流れを相手に渡さなかった。
そして、49分(後半9分)にはFLベン・ガンターがブレイクダウンで絡んで相手の反則を引き出し、SO山沢がPGを決め、3点を追加。64分にはラインアウトからモールで押し切り、点差は広がった。
スピアーズはラストアタックで1トライを奪い返したものの、勝者は、2季連続の日本一を狙うディフェンディングチャンピオンだった。
プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた竹山は試合後、「80分間、しっかりとやり続けたことがチームとしても決勝へ向けていい材料となる。最後、勝って笑顔で終われるように頑張っていきたい」とコメントした。
決勝は5月29日。国立競技場で東京サントリーサンゴリアスと埼玉パナソニックワイルドナイツが激突し、リーグワンの初代王者が決まる。