ダイナボアーズ所属選手、禁止物質に汚染されたサプリメント摂取でアンチ・ドーピング違反
ジャパンラグビーリーグワン参加チームの三菱重工相模原ダイナボアーズは5月13日、所属する選手1名が、2022年4月20日付で日本アンチ・ドーピング規律パネルより、ドーピング規程違反として5か月の資格停止の決定が下されたことを明らかにした。
ダイナボアーズによれば、その選手は、日本アンチ・ドーピング機構が昨年12月13日に実施した競技会外検査において、体内から微量の世界アンチ・ドーピング機構禁止物質「エノバサルム(オスタリン)」(たんぱく同化剤)が検出された。
同選手は、禁止物質を含まず、ドーピング違反にならないと確認した上で、サプリメントを摂取。サプリメントには禁止物質が含まれているとは表示されておらず、製造者も禁止物質が含まれていないと考えていたという。しかし、理由は不明とのことだが、当該サプリメントに禁止物質が混入していたことが、体内から禁止物質が検出された原因だった。
日本アンチ・ドーピング規程上、制裁措置の原則は資格停止4年だが、①選手に重大な過誤過失がなく、②摂取したサプリメントが禁止物質に汚染されていたとの理由から、資格停止期間は5か月に短縮された。
対象期間は、当該選手が違反が疑われる分析報告の通知を受け、暫定的資格停止処分を科せられた日付からとなり、2021年12月23日~2022年5月22日。
ダイナボアーズは、「選手が汚染されたサプリメントによって世界アンチ・ドーピング規程違反とならないようにさまざまな努力をしてまいりましたが、このような制裁を受ける結果を生じたことは、残念であり、また、多くの関係者の皆様にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申しあげます。今後は、アンチ・ドーピングに対するチーム内の管理体制の見直しや選手への教育等、より一層の厳しい管理と指導をおこない、再発することがないようにしてまいります」とコメントした。
なお、一般社団法人ジャパンラグビーリーグワンは、日本アンチ・ドーピング規律パネルの決定内容以上の制裁等は対象選手に科さないとのこと。
東海林一専務理事は、「リーグは各クラブと一緒に、より一層、アンチ・ドーピングの知識啓蒙、指導をおこない再発防止に努めてまいります」とコメントした。