コラム 2022.04.26
【ラグリパWest】できるマネージャー。平山理紗 [関西学院高等部/兵庫県]

【ラグリパWest】できるマネージャー。平山理紗 [関西学院高等部/兵庫県]

[ 鎮 勝也 ]
【キーワード】,



 長女の亜美さんは4つ上。大学3年の陸上部員。ラグビーの人工芝グラウンドの周囲のトラックを走ります。専門は短距離走。多田修平さんは先輩になります。東京五輪で男子100メートルに出場しました。

 三女は結衣(ゆい)さん。3つ下の中学2年です。おかあさんは真理子さん。理紗さんはその手料理が大好きです。
「揚げものが美味しくて、お弁当は最高です」
 家族5人は仲良しです。
「私は忙しくオフがないので、去年の夏は家族で菅平の合宿に来てくれました」

 理紗さんはマネージャーをしながら、バトントワリングを続けています。バトンを使い、踊りながら美しさを競い合います。
「おねえちゃんの友達が入っていて、あいさつなどがしっかりできていました」
 小1から地元・西宮の「F・Kバトンティーム」で競技を始めました。

「U15の大会では全国2位に入りました。今は自分がやりたいことと人がやってほしいことができて、充実しています」

 バトンの練習日は火、木、土、日の週4日。平日はラグビーが終わってから体育館に駆けつけ、2時間ほどトレーニングをします。スムーズな移動のため、おとうさんは電動機付き自転車を買ってくれました。

 その移動やトレーニングの間にラグビーで撮った動画を携帯に落とし、部員がその日のうちにレビューできるように配信します。
「今、いやなことは本当にありません。ただ、ギガを食うことだけがストレスです」
 おとうさんは携帯の契約をギガ無制限に変えてくれました。

 ラグビー、バトン、勉強と息つく暇もない理紗さんの方針があります。
「効率よく。無駄な時間を省く」
 これは関西学院のモットー「Mastery for Service」(奉仕のための錬達)につながっていく感じですね。

 日々の仕事の先に夢があります。
「花園に連れて行ってもらいたいです」
 昨秋、101回目の全国大会予選では決勝戦で報徳学園に0−52で敗れました。
「テレビに映りたかったです。私はスタッツを取りながら、キックティーを持って行く係でした」
 きつい話もオブラートに包めます。トライがなければ、その後のゴールキックもありません。中継にも登場しません。

 4月17日にあった全国7人制大会の予選決勝は報徳学園に再び12−29で敗れました。後半は12−12とイーブンでした。
「もう少し時間があったらよかったな、と思います。後半は攻めていました」
 春の選抜優勝チームとの戦い方を見て、理紗さんは力がついているのを感じています。

「私個人としては、もっとしっかりして、必要とされる人でいたいです」
 いや、もう十分でしょう。あとは選手たちが頑張らないとね。


PICK UP