ヨラム・モエファナがCTBで先発。フランス代表、アイルランド代表戦メンバー発表
2月10日、フランス代表のファビアン・ガルティエ ヘッドコーチ(以下、HC)からシックスネーションズ第2節のアイルランド戦のメンバーが発表された。先週コロナウイルス陽性と診断されたガルティエHCは隔離期間を終え、この会見の前日チームに合流している。
第1節のイタリア戦のメンバーを継続した構成となったが、最も注目されているのはイタリア戦で足首を負傷したCTBジョナタン・ダンティーに代わり、21歳、3キャップのヨラム・モエファナが抜擢されたことだ。
「ヨラム(モエファナ)は我々が2020年に着任した時から注目していた選手で、彼はその頃フランス代表U20でプレーしていた。その後ボルドーで成長し、毎週試合に出ている。2020年のオータム・ネーションズカップで、リーグとの協定で試合数が1人3試合に制限されていたため選手を代えなくてはならなかった時、迷わず彼をイングランド戦のスタメンに起用した。負傷のため昨夏のオーストラリア遠征には参加できなかったが、代表合宿には毎回参加しており、ポテンシャルの高さに驚かされていた。フィジカル、テクニック、メンタルのどの面でもこの試合に臨む準備はできている。22人のチームメイトもヨラムがフルに才能を発揮できるようサポートする」とガルティエHCは説明する。
フィクー、ヴァカタワ、ヴァンサン、ダンティーの後ろで静かに、しかし確実に成長してきたモエファナだが、ヴァンサンが負傷のため長期離脱、ヴァカタワは負傷してからまだ調子が戻っていない。そしてダンティーも新たに負傷したいま、2度目の代表スタメンの座を掴んだ。
また、昨年のジョージア戦以降、現地メディアが「ウォキはロックかフランカーか?」と議論を繰り返している。今回はフィジカルの強いアイルランドのFWに対して、負傷から回復して調子を取り戻してきたベルナール・ルルーが復帰するのではと予想されていたが、またもやカメロン・ウォキが背番号4を着ける。
「ウォキがアイルランドFWの激しさに苦戦するのではと思われているようだが、彼はよく走り、空中戦に強いだけでなく、激しさも備えた戦士だ。他のFWの選手の激しさも加わればアイルランドのFWに対抗できる。もし僕がウォキの立場でメディアのコメントを見れば、それに応えようとするだろう。また選手たちも我々の戦闘能力が疑問視されていることを理解し、ウォキと共に土曜日にアイルランド戦のグラウンドでその疑問に対する答えを見せなければならない」と名将は選手にもメッセージを発する。
一方、アイルランドは主将であり司令塔でもあるジョナサン・セクストンが負傷で欠場する。「セクストンがSOでチームをリードする想定で練習してきたが、アイルランドはしっかりしたゲームプランがある組織立ったチーム。微調整はあるだろうが、攻守ともプレーのベースは変わらないだろう」と推測する。
「アイルランドのプレーと戦術に備えるため、前節はベンチスタートだったフランソワ・クロスをスターティングに置きバックローに厚みを加え、ベンチをFW6人とBK2人にした」とFWのタフな戦いになることを予想させる。
「ベンチにはフレッシュなタイトファイブ(FW の前5人)が控えていて、後半試合に入りチームにエネルギーを与える。ラインアウトを率いるクルタンもいる。後半、特に残り20分を勝ちに行くフィニッシャーのチームだ。全員が試合に出て彼らの持つすべてを、そして我々が準備したことすべてを出してチームに貢献してくれる」
◆フランスvsアイルランド
2月12日(土)
午後17時45分キックオフ(日本時間2月12日 25時45分キックオフ)