違法薬物所持で逮捕のブレイク・ファーガソン。グリーンロケッツ東葛が契約解除
世界最高レベルであるオーストラリアのラグビー・リーグでトライを量産した。
その姿を日本のファンの前で披露する前の愚行だ。
グリーンロケッツ東葛に加入したブレイク・ファーガソンが12月30日、違法薬物所持で逮捕されたと報道された。
ファーガソンは1990年3月20日生まれの31歳。シドニー出身で191センチ、102キロの体躯を誇るWTBとして期待された。
2009年、19歳の時にクロヌラ・シャークスで世界最高峰のNRLデビューを果たし、キャンベラ・レイダース、シドニー・ルースターズでプレー。2019年からイールズに所属した。
NRL通算249試合出場で126トライ(リーグ歴代34位)。リーグのオーストラリア代表、NSW代表の経験もある。
1月1日、グリーンロケッツ東葛はオフィシャルホームページで「契約選手ブレイク・ファーガソンが、12月30日に違法薬物所持の疑いで逮捕されました。関係の皆様に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしておりますことにつき、深くお詫び申し上げます。当チームでは警察の捜査に全面的に協力するとともに、状況把握に努めております」と発表した。
さらに1月2日には「ファーガソン選手については1月2日に選手契約を解除いたしました」と出した。
新しい国内最高峰リーグ、リーグワンの開幕を1月7日に控える状況で、ファンの信頼を裏切る行動だ。
日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長は1月1日、こうコメントを出した。
「当協会では平素より、コンプライアンスを遵守しインテグリティを追求することをラグビーの根幹をなす極めて重要な柱と位置づけ、教育と対策に取り組んでおります。しかしながらこのような問題が生じましたことは、ラグビー界全体での教育と対策が不十分であったことと真摯に受け止め改善に努める所存です」
「本件に関しましては事実が明らかになり次第、当協会の規程に則して厳正に対処いたします。また、関連する当協会の諸規定と併せリーグワンをはじめ加盟団体の諸規定の整備・見直し等を通じて、日本ラグビー界全体でのコンプライアンス遵守とさらなるインテグリティ追求に向けた指導を徹底してまいります」
ジャパンラグビーリーグワンの東海林一専務理事も、「この度の事案は、リーグワンおよびラグビー界にとって大変遺憾な出来事であり、事態を厳粛に受け止めております」とコメント。
「ファンの皆さま、並びに関係者の皆さまに心よりお詫び申し上げます。リーグは2021年12月30日にクラブからの報告を受けたのち、関係各所と事実関係の確認を進めている段階です。今後の対応は速やかに決定し、お知らせいたします」と続けた。
リーグワンは無事に開幕できるだろうか。
リーグ所属全選手の違法薬物検査の実施や明確な再発防止対策の提示など、ファンが納得する手順を踏む必要がある。