国内 2022.01.02

帝京大が京産大に逆転勝ち! 激闘制し4季ぶりの大学日本一に王手

[ 編集部 ]
帝京大が京産大に逆転勝ち! 激闘制し4季ぶりの大学日本一に王手
準決勝で好走を連発した帝京大のFB谷中樹平(撮影:松本かおり)


 4季ぶり10回目の大学日本一を目指す帝京大が、9連覇を遂げた2017年度以来の決勝進出を決めた。
 国立競技場で1月2日、第58回全国大学ラグビー選手権大会の準決勝がおこなわれ、帝京大は関西王者・京都産業大との激闘を37-30で制した。

 準決勝第1試合では明治大が東海大を下しており、決勝は帝京大×明治大となった。

 最後まで激しく競り合う熱闘となった。

 帝京大は序盤にテンポよく攻め込み、FB谷中樹平が先制トライを挙げた。20分には敵陣深くに入り、モールでアドバンテージを得るとボールを動かし、谷中が切り込んでディフェンダーをひきつけ、ワンハンドパスでWTB白國亮大につないで5点を追加した。

 一方の京産大は、FB竹下拓己がペナルティゴール(PG)で得点を重ね、30分にはCTBジェイミー・ヴァカラヒのトライで逆転する。スクラムでアドバンテージを得てボールを動かし、ヴァカラヒが突進、タックルされたあと、ボールをいったん離してすばやいピックアップから抜け、インゴールに持ち込んだ。

 京産大は前半、ボール支配率(68%)で上回った。NO8藤井颯、PR平野叶翔らが力走して攻撃に勢いをつけると、守ってはFLの福西隼杜、三木皓正らが出足の速い激しいタックルを決め、チームを活気づけた。

 前半、帝京大は反則が多く、京産大は37分にFB竹下が40メートル超のPGを決め、加点する。そして、ハーフタイム前には強力なドライビングモールを起点にゴールに迫ると、キャプテンのPR平野がインゴールに突っ込みトライが認められ、竹下が難なくショットを成功、京産大が13点リードで折り返した。

 しかし、帝京大は後半すぐにチャンスを作り、PGで点差を詰めた。49分(後半9分)には京産大に反則が続いて敵陣深くに入り、ラインアウトからモールで前進、HO江良颯が持ち出してインゴールに突っ込み、トライ。SO高本幹也のコンバージョンも決まり、20-23とした。

 帝京大はその後、NO8奥井章仁が51分にはブレイクダウンで、53分には相手のトライを阻止するスーパータックルでチームを鼓舞した。

 だが京産大も激しくファイトし続け、57分、WTB船曳涼太の好走で敵陣深くに入り連続攻撃、最後、キャプテンのPR平野が密集から抜けてトライを挙げ、コンバージョンも決まりリードを10点に広げた。

 それでも、王座奪還へ執念を見せる帝京大は、けが明けでベンチスタートだったキャプテンのPR細木康太郎が60分から出場すると、FWパックは強さを増した。64分、ゴール前のスクラムで押し勝ち、すばやくボールを持ち出したSH李錦寿がサイドアタックでトライを獲得。SO高本幹也がブーツで貴重な2点を追加し、27-30となった。

 そして71分、帝京大はスクラムでペナルティを獲得し、PGを選択してSO高本が決め、30-30と追いついた。トライ数が多い帝京大は、このまま引き分けても次戦進出となるため、精神的に有利となる。

 74分には反則の繰り返しで京産大にイエローカードが出て、さらに有利となった帝京大が敵陣深くに入って攻め続けた。しばらく京産大は踏ん張っていたが、78分、帝京大は連続攻撃をWTBミティエリ・ツイナカウヴァドラがインゴール右隅にフィニッシュ。SO高本のコンバージョンも決まり、帝京大が激闘を制した。

 決勝は1月9日に国立競技場でおこなわれ、大学日本一が決まる。

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