国内 2021.12.31

ホンダヒートが9トライ、59-29でシャイニングアークスを下す。リーグワン直前練習試合

[ 見明亨徳 ]
ホンダヒートが9トライ、59-29でシャイニングアークスを下す。リーグワン直前練習試合
後半12分、三重Hは半井の好ディフェンスから得たスクラム。NO8スクーマンがインゴールへ飛び込んだ(撮影:見明亨徳)


 12月30日、「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」ディビジョン1のNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(以下、SA浦安)はホームにディビジョン2の三重ホンダヒート(以下、三重H)を迎え、プレシーズン最後の練習試合をおこなった。

 選手家族やファンクラブから抽選で当選した観客が見まもる中、熱を発揮したのは三重Hの方。前後半9トライを奪い59-29で格上に勝利した。

 先制も三重H。4分、SA浦安陣でスクラムを得ると、継続し、左WTB尾又寛汰が左隅にトライを奪う(5-0)。13分、SA浦安が敵陣右ラインアウトからボールがこぼれるも確保したSH西橋勇人が仕留め5-5の同点とした。

SA浦安SH西橋。前半13分、同点トライを奪う(撮影:見明亨徳)

 以後は三重Hが支配した、19分にはSO呉洸太がゴール前へパントを蹴ると192センチの長身FBマット・ダフィーがキャッチし、サポートしたCTBクリントン・ノックスへ。中央インゴールへ難なく運んだ。
 前半は35分、41分にFL古田凌主将が連続トライするなど5トライ、31-5で折り返した。

 2トライの古田は前半について「今日は入りの20分に集中しました。トライも取り切れましたし、良い形で試合を進められました」と話した。

 三重Hの出足よいディフェンスはSA浦安を苦しめた。後半1本ずつトライを取った後の12分、SA浦安ゴール前でボールを受けた相手に三重Hの半井優太が詰め寄る。今季、持ち場をCTBへ広げた半井。相手をインゴールへ押し倒しキャリーバックを誘う。三重Hはこれで5メートルスクラムを獲得した。スクラム後方のNO8ポール・スクーマンが持ち出すと左中間トライラインを越えた。
 SA浦安は24分、31分と敵陣ゴール前のスクラムから連続トライするも、三重Hがラストプレーでトライを取り切った。59-29で終えた。

半井(背番号52)がSA浦安に鋭いタックルを浴びせスクラム確保(撮影:見明亨徳)

 SA浦安を指揮するロブ・ペニー監督は2018年度シーズン以来の復帰だ。この日は12月25日の静岡ブルーレヴズ戦の先発メンバーから10人を入れ替えて臨んだ。キャプテンCTBシェーン・ゲイツ、クラブキャプテンFL金正奎、SHグレイグ・レイドロー、WTBイズラエル・フォラウらはメンバー外だった。「今日はBメンバーにホンダのAチームと試合ができたことがいいチャンスだと思う」と指揮官は話した上で、7勝3敗で終えたプレシーズンの戦いを「すごく向上できた期間です。まだ少し強化していかなければいけないところもあります。それはコンスタンシー。常に同じアップダウンのないプレーができること」と明かした。18年度まで教えていた選手たちの成長度も「人間としても成熟してきた。すごくいい選手になってきている」と満足している。

 三重Hの古田主将は試合全体を「自信につながる試合でした。後半、流れを持っていかれた場面もありましたが、とにかく勝ち切れたのも収穫です」と評価した。

三重HのディフェンスがSA浦安WTB張を阻む(撮影:見明亨徳)

 来週開幕する「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」。SA浦安は1月8日に敵地でコベルコ神戸スティーラーズと戦う。ペニー監督は開幕戦メンバーについて「そこは記者の皆さんも予想がつくのでは」とほほ笑んだ。
なお神戸Sもこの日、トヨタヴェルブリッツと最後の練習試合を予定していたが中止となった。
 チームホームページによると「12月21日に実施しました部内でのコロナウイルスPCR検査において、チーム関係者1名が陽性判定を受けました。検査結果を受け、すぐにチーム活動を中止し、保健所の指導を受けましたところ2名が濃厚接触者との判定を受けております。保健所の指導後、12月24日と26日に上記該当者を除くチーム関係者全員にPCR検査を実施し、陰性確認が出来たことからチーム活動を再開しプレシーズンマッチ開催に向け準備を進めておりましたが、チーム間協議により12月29日、30日に開催を予定しておりましたプレシーズンマッチ(マツダスカイアクティブズ広島戦、トヨタヴェルブリッツ戦)を中止する事となりました。現時点ではリーグワン開幕戦への影響はございません」

 三重H、練習試合はここまで4勝3敗。1月8日には豊田自動織機シャトルズ愛知と最後の練習試合をおこなう。リーグワン開幕戦は1月16日、ホームに釜石シーウェイブスRFCを迎える。古田主将は「今日の試合で良い形が作れたのでリーグワン開幕に向けて弾みがつけられました。この勢いをキープしてホストゲームの開幕戦に向けて準備していきます」。

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