国内 2021.11.26

SH鈴村淳史[筑波大]が日本一を目指す理由。日体大との選手権争いに挑む。

[ 明石尚之 ]
SH鈴村淳史[筑波大]が日本一を目指す理由。日体大との選手権争いに挑む。
筑波大のSH鈴木淳史は、寒くなったら着るという白の長袖シャツがトレードマーク(撮影:松本かおり)

「めちゃくちゃ緊張してます。寝られない日が続いてます」

 筑波大の4年生、鈴村淳史は11月27日の決戦に向け、張りつめた思いを吐露した。

 関東大学対抗戦もいよいよ大詰め。筑波大は最終節、大学選手権最後の一枠をかけて、日体大と対戦する。筑波大の勝ち点は14、日体大は10。筑波大は8点差以上離されて敗れると、大学選手権出場を逃す。試合前から緊張感が漂う一戦だ。

 筑波大の正SHを担う鈴村は、直近の2試合でプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選出された。試合終了間際にドロップゴールで逃げ切った青学戦(24―21)では2トライ、27―20とこちらも接戦に持ち込まれた立大戦では全4トライを挙げた。
「青学戦は活躍できたかなと思います。でも立教戦はFWのおかげ(すべてモールを押し込んでのトライ)。謝りながらもらいにいきました(笑)」

 青学戦ではゴール前のラックサイドを突いたのが1トライ目、2トライ目は意表をついたクイックスタートで走り切った。
「競ったゲームの中でチームに良い流れをもたらせるように、強気の判断をしました。自分の持ち味はランとキック。青学戦ではそれが出せたと思います」

 ただBK全体のアタックは「厳しいですけど20点」と辛口。ゲインはできても、クリーンブレイクが少なく、なかなかスコアにつながらなかった。
「BKで取り切れないのは、オーガナイズしないといけない自分としても不甲斐ないところです。2試合とも詰めてくるディフェンスをうまくかわせなかった」

 今季は明大戦を除き、上位陣と好ゲームを演じていただけに、下位チームとの接戦は想定外だった。ただ勝ち切れたことはポジティブに捉えたい。
「青学戦では自分たちの強みだったディフェンスで食らってしまって動揺した。でも最後に勝ち切れたことは大きいことで、今後日本一を目指すうえで大切になる」

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