各国代表 2021.11.14

WTBルベル、親友ンタマックと初めてのテストマッチ。フランス代表、ジョージア戦メンバー発表

[ 福本美由紀 ]
WTBルベル、親友ンタマックと初めてのテストマッチ。フランス代表、ジョージア戦メンバー発表
親友ロマン・ンタマック(右)とテストマッチへの準備を進めるWTBマチス・ルベル。(Getty Images)



 先週のアルゼンチン戦(29-20でフランスの勝利)の後、「3月の試合以来、久しぶりに全員が揃っての試合、ハードだったが、一緒にプレーして勝つことが重要だった」とファビアン・ガルティエ ヘッドコーチ(以下、HC)は厳しい試合を勝ちきったことを評価した。

 ジョージア戦では、見事なランで初トライを決めたLOチボー・フラマンとポール・ヴィレムセがベンチに下がり、FLのカメロン・ウォキがロマン・タオフィフェヌアと並んでFW第2列を組むことになった。記者からの「リスキーでは?」という質問に、「リスクも取らなければならない。直感を信じる」と答え、「アルゼンチン戦の後半もウォキはLOに入っていて問題なかった。練習でも問題なくできている」と続けた。

 多くのファンが期待していたSOマチュー・ジャリベールとCTBロマン・ンタマックのシステムだったが、その効果が見られることなく、54分にンタマックに代わってジョナタン・ダンティーが投入された。「インパクトとフィジカルが必要だと感じたから」と試合後に交代の理由に触れていたガルティエHCは、ジョージア戦でも『ジャリタマック』システムを継続することにした。

「50分プレーしただけで未完成のまま。1週間さらに練習し、分析し、経験も積んだ。このシステムでのパフォーマンスを上げたい。2人ともこのチームのストーリーにとても大切な選手。ンタマックはジャリベールとの連携とコミュニケーションで上達しなくてはならないが、彼ら2人だけではなく、チーム全体で取り組む必要がある」とこのシステムへのこだわりを示した。

 11番には、怪我から復帰したばかりだったWTBギャバン・ヴィリエールに代わり、マチス・ルベルが選ばれ、初キャップとなる。
 ルベルは中学生時代の県代表チームでの試合でンタマックと対戦した時に、ンタマックの父、エミールの目にとまり、トゥールーズのジュニアチームに入団、それ以来ンタマックとお互いの家を行き来し、泊まれば夜遅くまでサインプレーを考え、電気を消された後も話し込み、「大きくなったらトゥールーズで一緒に優勝する!」と約束しあった。

「U20で一緒に優勝し、トゥールーズでも一緒に優勝した。何でも一緒にしてきた。あとはブルーのジャージーだけ。きっとその日が来ると信じている」と言うンタマックに対して、「僕はまだまだ努力しなくちゃならない。もちろん親友と代表に選ばれるのは夢だし、それがさらなるモチベーションになっている」と言っていたルベル。2人の夢が実現する。

 対するジョージアは、メンバー23人の内14人がフランスでプレーしている。
 かつてはFWの選手が多かったが、最近はBKの選手も増えている。SHヴァシル・ロブジャニゼは、2015年ワールドカップに18歳10か月22日で出場し最年少記録となっている。
 SOテド・アブジャンダゼとはトップ14のブリーヴでもコンビを組んでいる。

 また、FLベカ・サギナゼ(23歳)とFBダヴィト・ニニアシヴィリ(19歳)は、今季リヨンに加入したばかりだが、すでに活躍してスタジアムを沸かしている。
 ニニアシヴィリは「数か月前までジョージアでプレーしていたのに信じられない。夢の中で生活しているみたいだ」と、こちらも夢見ていたキャリアをスタートした。

◆フランスvsジョージア
11月14日(日)
午後2時キックオフ(日本時間 同日午後10時キックオフ)
フランス代表メンバーはここ。

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