国内
2021.11.13
磐城24-17松韻福島。サラブレッドの決意。10年ぶり花園行きの磐城高、松韻福島高との決勝で「出し切った」。
最後に出たのは東日本大震災後の2011年度。当時は小学生だった上遠野も、現地で応援していたという。父の博、さらには兄の峻も磐城高ラグビー部OBという現主将。幼稚園児の頃から中学卒業まで勿来ラグビースクールに通い、「ラグビーを続けるなら磐城高で」。家族の言葉を冗談交じりに明かす。
「磐城高に行かないなら部活は何でもいいよ、と言われていたくらいで」
行く先は県下有数の進学校とあり、一定の学業成績を保ってきた。競技実績を考慮される「Ⅰ期選抜(現在の「特色選抜」の前身)」を受けるにも、一定の基準が求められた。
「それでも合格ラインはギリギリで。当時の担任の先生からも、『入ったら大変だよ』と言われていました」
いざ門を叩けば、「練習時間は1日最長2時間半」「塾通いはOK」(以上、周辺取材による)というクラブで、充実した暮らしを重ねる。
全国大会初日の約2週間後に大学入学共通テストがあるため、遠征時はテキストを持参。ひとつずつ願いを叶え、人生の序盤戦を彩る。