国内 2021.10.10
中大42-22流経大。前に出る「スピード」で中大が金星。昨季全国8強の流経大から、今季初勝利を挙げる!

中大42-22流経大。前に出る「スピード」で中大が金星。昨季全国8強の流経大から、今季初勝利を挙げる!

[ 向 風見也 ]

 以後もタフな防御を重ね、続く前半ロスタイム42分にはハイテンポな連続攻撃から敵陣22メートルエリア左でペナルティーゴールを獲得。20—17と勝ち越した。

 流経大の一時退場処分で数的優位のあった同46分以降には、モールによるトライとコンバージョンゴールで27―17とリードを広げる。

 後半もスタイルを貫く。序盤から好タックルを連発したFLの松浦嵩は、ずっと変わらずに刺さり続けた。得点力がありこの午後1トライの水野も、相手にぶつかってはすぐに起き上がって防御を締めた。

 着実に加点する傍ら、相手の追加点は後半ロスタイムまで許さなかった。

 ノーサイド。42―22。

 嫌な流れでの失点に落ち込むどころか、勢いを保ち、盛り返し、今季初白星を挙げた。

「流経大は外に展開する。相手の外側に立つことを意識し、チームとしてのディフェンスをぶれずにできた。そこが個人的ないいタックルにもつながったと思っています」

 こう語るのは津田貫汰。プレーヤー・オブ・ザ・マッチ受賞の3年生SOだ。その言葉通り、松浦や攻撃力のある水野とともに、幾度もタックルしていた。何よりその足技で、試合の流れを作った。

 ハーフ線の付近で反則を得た際は、タッチキックを敵陣のゴールラインの手前まで届かせてチャンスを拡大。30—17で迎えた後半18分のそれは、味方のモールによるトライを演出した。

「時間帯的にも敵陣に入りたかった。モールで(スコアを)獲ってくれてよかった」

 何よりゴールキッカーとして、距離、角度を問わず精度の高い一撃を刻む。

 前半3分の50メートル超のペナルティーゴールは外したものの、続く12分にはハーフ線をやや超えたあたりから真正面にあるゴールを射止めて先制する(3―0)。結局、7本中6本のゴールキックの機会を成功させ、計14得点を挙げた。

「ペナルティーゴールはチームのためのチャンス。決めなければいけないから、練習してきました」

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