国内 2021.09.26
東海大57―5関東学大。リーグ戦4連覇目指し初戦を快勝。強烈なタックルと集中力光る。

東海大57―5関東学大。リーグ戦4連覇目指し初戦を快勝。強烈なタックルと集中力光る。

[ 向 風見也 ]

 向こうの好守でチャンスを逃していた関東学大に対し、東海大は拾ったチャンスを効率よく活かしてきた。

 さかのぼって25分には、関東学大のSHだった三輪悠真主将によるボックスキックの弾道を確認。想定よりも手前で落ちたであろうそのボールを、LOの小池隆成が拾い上げる。左をサポートしていたララトゥブアが、防御を軽快に切り裂く。ボールはCTBの伊藤峻祐を経由し、WTBの谷口宜顕に渡る。チーム4本目のトライが生まれた。

 勝者はお家芸のスクラム、モールからも加点し、陣営が「圧力を受ける画面もあった」と振り返る後半も26得点とペースを握った。敗れた三輪に、こう言わしめるのだった。

「(自身は)初戦とあって緊張もありましたし、東海大さんの流れを断ち切ろうという気持ちが焦り、ミスに繋がって、得点されてしまった。落ち着いてプレーしなくてはいけないと思います。敵陣に入るチャンスが少ないなか、チャンスで取り切れなかったのは自分たちの甘さです」

 リーグ戦のスタートは当初より約2週間、遅れた。予定されていた初戦が10月中旬の休息週に回るとあり、各クラブとも過密日程下で競い合う。

 関東学大は10月9日、法大との未勝利同士での合戦を神奈川・関東学大グラウンドで実施。かたや初の大学日本一も視野に入れる東海大は、同日、神奈川・東海大グラウンドで大東大へ開幕2連勝を争う。

【筆者プロフィール】向 風見也( むかい ふみや )
1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年よりスポーツライターとなり、主にラグビーに関するリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「スポルティーバ」「スポーツナビ」「ラグビーリパブリック」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)。『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(共著/双葉社)。『サンウルブズの挑戦』(双葉社)。

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