各国代表 2021.09.05

NZが敵地でもオーストラリアに快勝 南半球4か国対抗戦首位に

[ 編集部 ]
NZが敵地でもオーストラリアに快勝 南半球4か国対抗戦首位に
点差を広げるトライを決めて喜ぶニュージーランド代表(Photo: Getty Images)


 南半球の強豪4か国が激突するザ・ラグビーチャンピオンシップの第2節、オーストラリア代表×ニュージーランド代表戦が9月5日にパース(オーストラリア)のオプタス・スタジアムでおこなわれ、ニュージーランド代表が38-21で勝った。オールブラックスの愛称で知られるニュージーランド代表は今大会2勝0敗(総勝点10)となり、首位。オーストラリア代表“ワラビーズ”は0勝2敗(総勝点0)となった。

 序盤、2019年ワールドカップ以来の代表復帰となったオーストラリアの12番、サム・ケレビが躍動して5万2724人が入場したスタジアムを沸かせたが、着実に得点を重ねていったのはニュージーランドだった。

 4試合ぶりに黒衣の10番をつけたボーデン・バレットがペナルティゴールでスコアボードを動かすと、6-0で迎えた前半17分には、サントリーサンゴリアスでケレビとチームメイトだったSOバレットがディフェンス裏にキックしてチャンスを作り、最後は弟のFBジョーディー・バレットにボールが渡って最初のトライが生まれた。

 しかし、そのジョーディーは28分、ハイボールをキャッチにいった際、アクシデント的にブーツの裏が相手WTBマリカ・コロインベテの顔面に当たってしまい、危険なプレーとみなされレッドカード。ニュージーランドは20分間を14人で戦うこととなった(今大会の試験的ルールで、レッドカードを受けた選手は退場するが、20分後に代わりの選手を入れて再び15人で戦うことができる)。

 それでもニュージーランドは数的不利を耐え、40分にはラインアウトからモールで押し切って加点し、18-0で折り返した。

 両チームが争うブレディスローカップで2連敗し、今年3度目の対戦で意地を見せたいオーストラリアは、50分(後半10分)にようやく得点を奪う。SHテイト・マクダーモットのゲインからチャンスとなり、スピーディーな連続攻撃をHOフォラウ・ファインガアがフィニッシュした。

 しかしニュージーランドは55分、FLアキラ・イオアネが3人のディフェンダーを外して大きくゲインし、WTBウィル・ジョーダンにつないで再び点差を拡大。
 60分にはオーストラリアが攻め込んでいたが、黒衣の12番、デイヴィッド・ハヴィリがインターセプトして自陣深くから約80メートル走り切り、大きな追加点を挙げた。

 オーストラリアは66分にFLピート・サムが突破してSHニック・ホワイトにつなぎ、トライを奪い返して逆転勝利への執念を見せたが、ニュージーランドは69分にもFLアキラ・イオアネが躍動してCTBアントン・レイナートブラウンのトライをアシスト。72分には途中出場SHのTJ・ペレナラが自陣深くでインターセプトしてカウンターでビッグゲインし、仲間のサポートを確認して左へキックパス、これをWTBジョージ・ブリッジが捕球してチーム6トライ目が生まれ、勝負は決まった。

 ニュージーランドは終盤、相手FBトム・バンクスにトライを許したものの、トータルのトライ数差で3本差をつけたためボーナスポイントも獲得している。

 次節(第3節)、ニュージーランド代表はアルゼンチン代表と激突し、オーストラリア代表は南アフリカ代表と対戦する。
 なお、今大会は新型コロナウイルス感染症の影響により、第3節からの残り8試合はすべてオーストラリアのクイーンズランド州で集中開催となる。

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