セブンズ 2021.06.28

【東京五輪】 日本、男子はリオ金のフィジー&銀の英国と同組。女子は前王者・豪州と同組。

[ 編集部 ]
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【東京五輪】 日本、男子はリオ金のフィジー&銀の英国と同組。女子は前王者・豪州と同組。
2016年のリオオリンピックでは準決勝で対戦した日本とフィジー。東京では同組に入る(Photo: Getty Images)

 今夏開催予定の東京2020オリンピックで実施される7人制ラグビー(セブンズ)の組分けが決まった。
 男子、女子それぞれ12チームが出場。過去2年間のワールドラグビーセブンズシリーズやその他のワールドラグビー公認大会での成績に基づいたランキングにより、男女とも4チームずつの3組(プール)に振り分けられた。
 各組で総当たりを実施し、各上位2チームと、3位チームのなかで成績が良かった2チーム、計8チームがメダルをかけた決勝トーナメントに進む。

<男子>

 男子の日本は、2016年のリオデジャネイロ大会で優勝したフィジー、同大会銀メダルのイギリス、そして初出場のカナダと一緒のプールBに入る。日本はリオオリンピックで4位だったため、前回大会で4強入りしたうちの3チームがいきなりプールステージで激突することになる。
 フィジーとイギリスは東京オリンピックでも優勝・メダル争いに加わることが予想されている。カナダはワールドセブンズシリーズの栄冠に輝いたことがあり(2017年シンガポール大会優勝)、最近では2020年の地元バンクーバー大会で3位に入っており、難敵ぞろいのタフなプールとなる。

 男子セブンズ日本代表の岩渕健輔ヘッドコーチは、「本番を前に世界各地でおこなわれた地域大会を見ても、とてもレベルの高い試合が続いています。本番はどのプールに入っても非常にハードな戦いになりますが、対戦相手ごとの具体的な戦術について落とし込みを始めています。我々のプールは、前回のリオ五輪で勝てなかった金メダルのフィジー、銀メダルのイギリス、そしてこれまで大きな大会で苦戦を強いられてきたカナダとなりましたが、あと30日、できうる限りの準備をしていきます」とコメントした。

 プールAでは、ニュージーランド(ワールドシリーズ2018-19・3位)、オーストラリア(オセアニア)、アルゼンチン(南米)、そしてアジア予選を制して初めて夢舞台の切符をつかんだ韓国が戦う。
 ニュージーランドはワールドセブンズシリーズで総合優勝13回(最多)を誇り、2018年のワールドカップ・セブンズで優勝している強豪だが、前回のリオオリンピックはプールステージで日本に敗れるなど苦しみ、決勝トーナメントでは準々決勝でフィジーに屈しメダルを逃しており、東京オリンピックでは悲願の金メダルを目指す。

 プールCは、南アフリカ(ワールドシリーズ2018-19・4位)、アメリカ(ワールドシリーズ2018-19・2位)、ケニア(アフリカ)、そして最終予選を制して初出場を決めたアイルランドが入る。
 南アフリカは前回のリオオリンピックでは3位だったが、ワールドシリーズでは直近の5年間で2度総合優勝を果たしている強豪。アメリカは2018-2019シーズンに総合2位となっており、どちらも東京で狙うのは金メダルだ。ケニアはワールドカップ・セブンズで2度ベスト4入りしたことがあり、メダルを獲る実力はある。

<東京2020オリンピック ラグビー男子 組分け>

【プールA】
ニュージーランド(ワールドシリーズ2018-19・3位)、オーストラリア(オセアニア)、アルゼンチン(南米)、韓国(アジア)

【プールB】
フィジー(ワールドシリーズ2018-19・1位)、イギリス(欧州)、カナダ(北米)、日本(開催国)

【プールC】
南アフリカ(ワールドシリーズ2018-19・4位)、アメリカ(ワールドシリーズ2018-19・2位)、ケニア(アフリカ)、アイルランド(最終予選勝者)

東京五輪の女子日本代表内定選手である清水麻有(左)と堤ほの花。
清水はバティヴァカロロ ライチェル海遥とともに主将を務める(Photo: Getty Images)

<女子>

 女子の日本は、前回のリオオリンピックで金メダルに輝いたオーストラリア、ワールドシリーズで総合2位になったことがあるアメリカ、そして初出場の中国(アジア)と一緒のプールCに入る。
 中国は他の2チームと比べたら格下だが、日本とはこれまで何度も接戦を演じており、楽な相手はひとつもない。日本女子は、前回のリオオリンピックでは8強入りできず、12チーム中10位だった。
 日本開催のオリンピックでメダル獲得を目指す女子セブンズ日本代表のハレ・マキリ ヘッドコーチは、「プールが決まったからといって私たちのオリンピックへの準備が変わるわけではありませんが、今後は、対戦していくチームによってどこに重点を置くかを決めていくことができます」とコメントした。

 プールAには、前回のリオ大会で準優勝だったニュージーランドが入り、イギリス(欧州)、ケニア(アフリカ)、そして最終予選を勝ち抜いて初出場を決めたロシア(ロシアオリンピック委員会チーム)と戦う。
 2018年のワールドカップ・セブンズを制したニュージーランドは、ワールドセブンズ女子シリーズでは6度(最多)総合優勝しており、東京オリンピックでは金メダルの有力候補だが、2019年のワールドシリーズ北九州大会ではロシアが17-17と引き分け、ニュージーランドの公式戦連勝を「50」で止めている。

 プールBでは、リオオリンピック銅メダルのカナダと、フィジー(オセアニア)、ブラジル(南米)、そして、ヨーロッパ予選では決めきれなかったが最終予選で出場権を獲得したフランスが競う。
 この4チームは2016年のリオ大会も経験し、ブラジル(日本を破って9位)以外はベスト8に入っていた。

 東京2020オリンピックの開幕まで1か月を切った。ラグビーの会場は東京スタジアムで、7月26日~28日に男子、7月29日~31日に女子の試合がおこなわれる。マッチスケジュールは後日、ワールドラグビーから発表される。

先週末、オセアニア大会で激突した東京五輪女子ラグビー優勝候補のNZ(黒)と豪州(Photo: Getty Images)

<東京2020オリンピック ラグビー女子 組分け>

【プールA】
ニュージーランド(ワールドシリーズ2018-19・1位)、ロシア(最終予選勝者)、イギリス(欧州)、ケニア(アフリカ)

【プールB】
カナダ(ワールドシリーズ2018-19・3位)、フランス(最終予選勝者)、フィジー(オセアニア)、ブラジル(南米)

【プールC】
オーストラリア(ワールドシリーズ2018-19・4位)、アメリカ(ワールドシリーズ2018-19・2位)、中国(アジア)、日本(開催国)

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