国内 2021.06.23

ヤマハ発動機ジュビロが生まれ変わる!新チーム名称は「静岡ブルーレヴズ」

[ 編集部 ]
ヤマハ発動機ジュビロが生まれ変わる!新チーム名称は「静岡ブルーレヴズ」
静岡県庁で記者会見を行った。左から堀川隆延GM兼監督、山谷拓志新社長、星野明宏 静岡県ラグビー協会代表理事、大石哲也 静岡県スポーツ政策課課長(撮影:BBM)

 新リーグの名称やディビジョン分けなど未だ発表のない中、静岡県から新風吹かせる。

 ヤマハ発動機株式会社は6月23日、2022年1月開幕の新リーグに向けて新たに設立する、プロクラブの記者会見を静岡県庁で行った。

◆エンブレムやロゴマーク、マスコットキャラクター

 新チームの名称は「静岡ブルーレヴズ」。ヤマハ発動機の100%子会社として、日本ラグビー界では初の事業会社となる。事業内容は、チケット販売やハーフタイムショーといったホストゲームの興行やチーム運営に始まり、デジタルを活用したファンづくりにも取り組む。また、ラグビースクールや大会、合宿などの普及事業も行い、静岡県と静岡県ラグビー協会との連携事業も行う。

 静岡ブルーレヴズ株式会社(以下、ブルーレヴズ)の代表取締役社長には、Bリーグの茨城ロボッツで代表取締役社長を務める山谷拓志(やまや・たかし)氏が就任した。山谷氏は6月30日付で茨城ロボッツの社長を退任予定。従業員は23名で、オフィスは磐田駅前の複合施設「天平のまち」に構える。

 社員選手は引き続き社業を行うが、給与はブルーレヴズからも一部支払う予定で、ヤマハ発動機との負担割合などはこれから詰める。将来的に全選手をプロ選手にするという計画は現時点ではない。

 また14日に引退会見を行った五郎丸歩氏は、同社の事業部スタッフとして活動する。ブルーレヴズのPR活動や広報活動のほか、チケットやホスピタリティの企画、運営などの実務も行う。ブルーレヴズは五郎丸のタレント活動の対応窓口となり、諸活動のマネジメントを担当する。

 新チームの名称「静岡ブルーレヴズ」には、企業名を一切使わなかった。ヤマハ発動機が出資するJリーグのジュビロ磐田とも一線を画す。堀川隆延GM兼監督は「独自性を持ってラグビーの事業化を進めていく意味でジュビロを使わなかった」と説明した。
 名称にはホストエリアとなる「静岡」に、ヤマハ発動機ラグビー部の色で、その伝統を引き継ぐ意味も込めて「ブルー」を入れた。「レブズ(Revs)」には「エンジン回転を上げる、わくわくさせる、高ぶらせる」という意味があり、ヤマハ発動機のブランドスローガンである”Revs your Heart”を踏襲する形となった。

 新リーグの参入要件にもなっている、ホストエリアは静岡県全域とした。ホストスタジアムはヤマハスタジアムとエコパスタジアムになる。スタジアム2つの使用割合は現在協議中。2つのスタジアムはいずれも静岡県西部地区にあるため、中部地区や東部地区での試合開催も今後は模索していく。
 また新スタジアム建設については具体的な話は出ていないとしつつも、「いつかは作りたい。Bリーグチームがアリーナを作るという話は、10年前は全く想像できなかった。でもあれだけ盛り上がれば、アリーナを作りたい、作ってほしいという声が出てくる。ラグビーもそう盛り上がっていけば」と山谷新社長は話した。

 事業化を図る上でホストゲームの試合数はひとつの重要事項となる。新リーグでは一番試合数の多いディビジョン1で1チームあたり年間16試合が組まれる予定だが(1月発表時点)、Bリーグの年間約60試合と比べ断然少ない。
 それでも山谷新社長は、「1試合あたりの集客をどれだけできるかが鍵になる。1試合あたり1万人は目指したい。試合数は少ないがラグビーは顧客単価が高いと想定している。チケットが高かったり、W杯を見てもビールの消費量が多かったりするので、少ない試合数でも集客数を確保して、顧客単価を上げることが大事になる」と語った。

 ビジョン(中長期的な目標)は『静岡から世界を魅了する、プロフェショナルなラグビークラブをつくる』こと。
 日本ラグビー界では前例のない挑戦が、静岡の地から始まる。

静岡ブルーレヴズ ランディングページ⇩
https://www.shizuoka-bluerevs.com/unveil/

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