国内 2021.04.11
白組1位はパナソニック、2位神戸、3位ドコモ、4位リコー…。赤組のホンダは今季初勝利。

白組1位はパナソニック、2位神戸、3位ドコモ、4位リコー…。赤組のホンダは今季初勝利。

[ 編集部 ]
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NTTドコモのマカゾレ・マピンピにタックルする神戸製鋼の橋本皓(撮影:早浪章弘)

 大阪・東大阪市花園ラグビー場では同じ関西勢のNTTドコモと神戸製鋼が激突し、土壇場で逆転トライを決めた神戸製鋼が31-29で熱闘を制した。

 前半からシーソーゲームとなった。
 9分、神戸製鋼が敵陣深くでPKを得、SOヘイデン・パーカーが好判断で右へキックパス、ハイボールに強いWTBアンダーソン フレイザーに通り最初のトライが生まれた。
 対するドコモは13分、敵陣22メートルライン内でのスクラムから、ボールをもらったSHのTJ・ペレナラがランで勝負し、そのままゴールラインを割って5点を奪い返した。
 ニュージーランド代表のペレナラはこの日、ディフェンスでも奮闘。青いジャージーの神戸製鋼が何度もゴールを襲ったが、ドコモの守りは粘り強く、赤いジャージーの9番はラインを越えられても懸命にからんでグラウンディングを許さぬファインプレーを連発した。

 しかし、しばらく防戦一方だったドコモは反則の繰り返しで28分にイエローカードを提示され、PRヘンカス・ファン・ヴィックを10分間欠いてしまう。まもなくFW7人で組んだスクラムは神戸製鋼に圧倒され、レフリーはペナルティトライを宣告した。

 それでもドコモは食らいつき、34分に敵陣深くに入ると、SO川向瑛がディフェンス裏にキックし、すばやく反応したWTBマカゾレ・マピンピがインゴールに押さえ、13-14と1点差に詰めて折り返した。

 ハーフタイム前にも堅守でピンチを脱出し、ムードをよくしていたドコモは、59分(後半19分)、途中出場のSOマーティ・バンクスが約40メートルのPGを決め、逆転に成功する。
 神戸製鋼がリスタート後にNO8グラント・ハッティングのトライでゲームをひっくり返せば、ドコモは63分、FBトム・マーシャルの突破からチャンスとなり、WTB小林正旗につなぎ、再びボールをもらったマーシャルがフィニッシュし、再逆転した。68分にはPGで加点し、ドコモが7点リードとなった。

 追う神戸製鋼は70分、敵陣深くに入ってフェイズを重ね、途中出場SOアーロン・クルーデンがディフェンス裏に絶妙なグラバーキック、FB山中亮平がインゴールで押さえ、コンバージョンも決まり26-26と同点に追いついた。

 だが73分、神戸製鋼に反則があり、ドコモのSOバンクスがPGを決めて勝ち越す。
 ドコモは残り時間の多くをボールキープで消化し、ラスト45秒を切る。このままドコモが逃げ切るかと思われた。しかし、神戸製鋼は土壇場でペナルティを獲得。80分経過を知らせるホーンが鳴ったあと、敵陣で懸命に攻めた。ドコモが反則を犯しても神戸製鋼は引き分け狙いのショットを選ばずトライにこだわった。そして83分、敵陣深くのラインアウトからモールを組み、HO松岡賢太がボールを持ち出してインゴールに突っ込み、劇的な逆転トライ。

 1年前は「0-97」と惨敗した相手に大健闘のドコモだったが、神戸製鋼が2018年度チャンピオンの底力を発揮し、熱い関西ダービーを制した。

 神戸製鋼は6勝1分(総勝点29)でホワイトカンファレンス2位。NTTドコモは4勝3敗(総勝点17)となり、同3位でプレーオフに進む。

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