海外 2021.04.02

クルセイダーズ戦先発で「気持ち高ぶった」と姫野。さらなる進化を誓う。

[ 編集部 ]
クルセイダーズ戦先発で「気持ち高ぶった」と姫野。さらなる進化を誓う。
クルセイダーズ戦勝利をハイランダーズの仲間たちと喜ぶ姫野和樹(Photo: Getty Images)


 スーパーラグビー関連大会で5年連続の優勝を狙うディフェンディングチャンピオンのクルセイダーズを倒し、姫野和樹は「とにかく勝てたことがすごく嬉しい」と充実の表情で言った。

 4月2日、敵地クライストチャーチのオレンジセオリースタジアムで挑み、33-12。ハイランダーズデビューから2戦目で初先発のチャンスを与えられた背番号8の姫野は、後半13分まで奮闘し、勝利に貢献した

 ハイランダーズがクライストチャーチで南島のライバルを倒したのは6年ぶり。「2021 スーパーラグビー アオテアロア」で開幕から強さを発揮し首位を独走していた王者に今季初黒星をつけた。最下位だったハイランダーズは2勝3敗となり、暫定3位に浮上した。

「王者クルセイダーズに対して勝てたというのはチームの大きな自信になるし、今後の優勝争いにもハイランダーズがからむという意志表示にもなったと思います。これから、もっともっと自分自身も精進していかなきゃいけない。もっともっとチームに貢献できるように、ステップアップしていければなと思います」

 3月26日のハリケーンズ戦で後半途中から出場し、ハイランダーズデビュー。新型コロナウイルスの影響でさまざまな活動が制限されるなか、姫野が公式戦でプレーしたのはトヨタ自動車ヴェルブリッツの一員として出場した昨年2月22日のトップリーグ試合以来で、先発を任されたクルセイダーズ戦は気持ちが高ぶりすぎてしまったと振り返る。「スタートで出るのは久しぶりだったので、気持ちの作り方とか、すごく久しぶりな感じがしました。不安にかられる感覚もあった」

 それでも、勇敢な姫野は、ハリケーンズ戦に続きクルセイダーズ戦でも密集のボール争奪で得意の“ジャッカル”を決め、チームに活気をもたらした。それ以外でも、献身的に働いた。しかし、堅守を武器とする王者相手に、6回のボールキャリーで大きくゲインするシーンはなかった。53分間のプレーに終わったことも、どこかに悔しさはあったかもしれない。

 クルセイダーズ戦での自身のパフォーマンスについて訊かれると、「納得していない」と言った。「クルセイダーズというチームに対して、すごくタフなゲームになると思っていたので、しっかり自分のプレーにフォーカスしてやろうと臨みました。しかし、まだまだ、試合のなかでの感覚というところをもっと研ぎ澄ましていかないといけないと感じました。納得はしていない。でも、そんなに焦る必要はないと思っています。チームも勝てたので充実感もすごくあるし、これからもっともっと(試合での感覚を)研ぎ澄ませていければと思っています」

 とにかく、勝った。今日は仲間たちと喜びたい。
 オンラインでメディア取材に応じたあと、姫野は最後にこう言った。
「今夜はしっかり飲みたいと思います!」

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