各国代表 2021.03.16

フランスラグビー徒然。mars(3月)その2。代表選手不在で四苦八苦のトップ14。Canal+が2027年まで放映契約更新

[ 福本美由紀 ]
フランスラグビー徒然。mars(3月)その2。代表選手不在で四苦八苦のトップ14。Canal+が2027年まで放映契約更新
クラブ名はスタッド・トゥールーザン。1907年創立のビッグクラブ(Photo/Getty Images)

 6か国対抗の期間も、試合が続くフランスTOP14。国内ではプレーオフ進出を目指して、またリーグ残留を賭けて、熾烈な戦いが続いている。この時期、「ドゥブロン(doublon=重複)」という言葉がよく聞こえてくる。主力選手を代表チームに多く輩出するクラブチームにとっては悩ましい響きである。

トゥールーズは南アWTBコルビがSOに

 シリル・バイユ、ジュリアン・マルシャン、ドリアン・アルデゲリのフロントロートリオやSHアントワーヌ・デュポンら6人を代表に送り込み、またSOロマン・ンタマックやCTBソフィアンヌ・ギトゥーンヌらを怪我で欠くトゥールーズ。2月28日のラロシェル戦で南アフリカ代表のWTBチェズリン・コルビがSOを務めた。コルビは昨年もこの時期にSOでプレーしており、その時はゴールキックも決めていた。

 トゥーロンも元ニュージーランド代表のCTBマア・ノヌーがSOをせざるを得ない状況だった。ラグビーファンにとっては見てみたい光景だが、チームの窮状は切実だ。キャプテンのFLシャルル・オリヴォンや司令塔のSHバティスト・スラン、SOルイ・カルボネルら6人を代表に取られ、南アフリカLOエベン・エツベス、元イタリア代表主将NO8セルジオ・パリッセらが負傷。加えて、週の初めにチーム内で初めての感染者が出て、全員隔離。2日後の再検査で感染が拡大していないことが確認され、たった1度の練習で試合に臨まなければならなかった。対戦相手は、前週クレルモンに3-73で屈辱的な負けを喫したバイヨンヌ。残留をかけ背水の陣で臨んだ相手に、トゥーロンは14 ―16で敗れた。

試合後の会見でパトリス・コラゾ監督は「(コロナのせいで)日々状況が変わるから、何度もメンバー選考を考え直さなくてはならなかった。オプションがない。10番がいない…」とため息をついた。

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