クボタ、コムの粘りにあう。巨大なFWで前に出て連勝は3に。
スピアーズのカベのように大きなFWが、NTTコムの足回りを鈍らせた。
◆後半はメンバー交代も奏功、NTTコムはスクラム、ラインアウトモールで応戦した
サニックス、東芝に連勝のクボタスピアーズと、前節は29-47でトヨタに敗れたNTTコミュニケーションズシャイニングアークスの対戦は、強みを押し出したクボタが後半に差を開いて勝利をものにした。
開始35秒でキックオフからノーホイッスルのトライを奪ったクボタは、クボタ5-3NTTコムとされた18分に、FW陣の重さ、強さを前面に押し出して5分以上にわたる執拗な密集戦を仕掛けて、モールでトライ(G成功)。12-3とした。
FWの圧力で精神的にも落ち着いて攻めるクボタだが、コムも粘りのディフェンスで追加点は許さず。 NTTコムは前半も残り10分というところで、ミスでチャンスを潰すもったいない場面があった。中盤の相手の反則で得た敵陣深くのラインアウトを迎えるが、出したボールをノックオンで失い、逆に自陣ゴール前まで返されてしまった。34分にはクボタがPGを決めて、クボタ15-3に。
前半はここからNTTコムがトライ&ゴールを返してクボタ15-10 NTTコムで折り返した。コムのトライは、SHのグレイグ・レイドローがラックから相手ゴール前に上げた絶妙なパントをCTBシェーン・ゲイツが直接胸に収めて走り切ったもの。
後半は、目まぐるしくスコアが動いた。
クボタが2分、5分の連続トライで放し(29-10)、コムが追いすがる展開(後半15分、29-17)。まずNTTコムはキックオフからのディフェンスミスが連なって後半早々に自陣に踏み込まれ、モールを押し込まれてクボタ22-10コムとされる(2分)。続けてコムは、自陣ゴール前の中央スクラムを押され、ボールをさばききれずに相手に奪われてピンチに。左右に散ったディフェンスの外側へボールを回されて差を広げられてしまった(クボタ29-10 コム)。
もう一つ差が開けば勝敗に直結する場面、コムはFWのメンバー交代で空気を変えた。
相手ゴール前でマイボール・スクラムの起点を得ると、これを押し切ってスクラムトライで29-17(G成功)とし、12点差。勝負を繋いだ(後半15分)。コムとしては、その後、すぐに与えてしまったトライが惜しまれる。クボタ34-17コムに。
残り5分、中盤の相手反則を起点に攻め入ったコムは、セットプレーからの展開で中央にトライを決めて(G成功)クボタ34-24コムとしたが、これが最終スコアになった。
クボタは5トライを奪っての3連勝。3トライを奪ったNTTコムはラストプレーまで攻めてアグレッシブにさらなる勝ち点を取りにいったが、点差は10のままでノーサイドの笛をきいた。