ラグマガで振り返る。トップリーグはこうして始まった(1)-日本リーグ構想-
ほぼこの通りのスキームでプロジェクトは推進されるが、日本協会強化委員会企画・総務担当、東健太郎氏によると、「開始年度は2004年度に決定ではなく、2004年までに開始するということが、これまでに決まっている事項。実際は2003年度のスタートに向け急ピッチで各方面への説明、調整をしているところ」という。また、チーム数は10~12の幅を持って考えているのが現実だ。
「2004年度までに開催」は、3月の日本協会理事会で確認されている。その後、関東、関西、九州各協会所属の主要チームに対し概要の説明、ヒアリング、運営方法の詰め、協力要請を行い、4月12日の同協会理事会を通して開始年度および概要の正式発表を行う予定だったが、4月11日に開催した関東協会以外は関西(4/15)、九州(4/25)と4月理事会までに間に合わず、それにともない、発表は5月にずれ込むことになった。
大差がつく試合が続出していた近年の各リーグ。「クロスゲームこそ特効薬」と、強化面、興行としての側面を睨んでも、真のトップリーグ編成は歓迎される。これまで、リーグが違う強豪同士の真剣勝負は全国大会での組み合わせによって実現するか否かが決まり、場合によっては実力が近い強豪同士が数年対戦する機会に恵まれないケースもあった。そんな歯がゆい状況は解消される。
クロスゲームがシーズン終盤にのみ集中する現状に、もっとも不安も不満も感じているのは実際にピッチに立っているチーム、プレーヤーサイドだ。「閑古鳥鳴くスタジアムで、何十点もの差がつく試合を戦うなんて、選手たちがかわいそう」とは、ことあるごとに耳にしてきた各チームスタッフのつぶやき。関東協会対象のガイダンスでも、サントリー、NEC、クボタの関係者がリーダーシップをとって、「1年でも早く実現を」と2003年スタートの是非を唱えたという。