海外 2021.01.31

13人制の超大物が15人制転向を発表 夢のオールブラックス入りに挑戦へ

[ 編集部 ]
13人制の超大物が15人制転向を発表 夢のオールブラックス入りに挑戦へ
驚異的なフットワーク、スピード、ハンドスキルを持つロジャー・トゥイヴァサ=シェック(Photo: Getty Images)

 ジェイソン・ロビンソン、ブラッド・ソーン、ソニービル・ウィリアムズ、イズラエル・フォラウ、セミ・ランドランドラなど、ラグビーリーグ(13人制)で頂点を極め、ラグビーユニオン(15人制)に転向してからも輝き続けたスーパースターは過去・現在と何人かいるが、この男も両競技で歴史に名を刻む偉大なアスリートになるかもしれない。

 NRL(オーストラリアとニュージーランドのプロチームが参加するラグビーリーグ)のニュージーランド・ウォリアーズに在籍するロジャー・トゥイヴァサ=シェックが、オールブラックス(15人制ニュージーランド代表)でプレーするという夢を追いかけるため、今年のNRL終了後に15人制に転向することを1月30日に発表した。

 年俸約1億円ともいわれる高額でウォリアーズと2022年まで契約を結んでいた27歳のトゥイヴァサ=シェックだが、オールブラックスの一員として2023年のラグビーワールドカップに出場したいという強い意欲を持っており、早期リリースを求め、ウォリアーズから許可された。

2018年にNRL年間最優秀選手に選ばれたロジャー・トゥイヴァサ=シェック(Photo: Getty Images)

 サモアのアピアで生まれ、ニュージーランドのオークランドで育ったトゥイヴァサ=シェックは、NRLの名門シドニー・ルースターズにスカウトされる前の高校時代は13人制と15人制の両方でプレーしていたという。
 ルースターズ2年目だった2013年にNRL優勝に大きく貢献し、ベストウィングとしてNRLチーム・オブ・ザ・イヤーのひとりに選出。移籍前の2015年にはフルバックで同賞を受賞すると、ウォリアーズの主力として活躍した2018年にはNRLの年間最優秀選手賞に輝いた。

 オールブラックス入りは間違いないだろうという声もあるが、謙虚なトゥイヴァサ=シェックは、「それはオールブラックスのようなブランドに対してちょっと失礼です」とコメント。先には困難な道があることを知っており、「オールブラックスに足を踏み入れるだけではありません。自分の道をしっかり歩む必要がある」と肝に銘じている。

 夢を追いかけて大きな決断をしたトゥイヴァサ=シェックだが、15人制に転向するまでは、キャプテンを務めるウォリアーズに集中する。今年のNRLは3月11日に開幕し、グランドファイナルは10月3日に予定されている。10月23日から11月27日にかけてはラグビーリーグのワールドカップが開催されることになっているが、13人制ニュージーランド代表として20キャップを持ち過去2大会に出場したことがあるトゥイヴァサ=シェックがラグビーリーグの大舞台に今年も参戦するかどうかはわからない。

 15人制のどのチームに入団するかはまだ決まっていないというトゥイヴァサ=シェックだが、オークランドを拠点とするブルーズ入りが噂されている。

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