国内 2021.01.01

御所実が東海大相模に逆転勝ちで準々決勝へ 大阪朝鮮は秋田工を下しベスト8入り

[ 編集部 ]
御所実が東海大相模に逆転勝ちで準々決勝へ 大阪朝鮮は秋田工を下しベスト8入り
前進する御所実のPR武藤巧樹。東海大相模は必死のディフェンス(撮影:松本かおり)


 全国高校ラグビー大会で前年度準優勝だった御所実業(奈良)は、悲願の日本一を目指す第100回大会の3回戦(1月1日/東大阪市花園ラグビー場)で、関東ブロックのオータムチャレンジトーナメントを経て出場権を獲得した東海大相模(神奈川)相手に苦戦したが、21-12で逆転勝ちし、準々決勝進出を決めた。

 後半13分まで東海大相模がリードした。
 東海大相模は序盤から敵陣深くに入り、前半2分、ゴール前中央から左にボールを動かし、WTB樋川蔵人がタックラーを2人かわしてFB河野吏玖につなぎ先制トライが生まれた。

 その後、御所実にゴールラインを越えられてもグラウンディングさせないなど、粘り強いディフェンスを見せた東海大相模は、26分にはキャプテンのCTB吉田輝雅からオフロードパスをもらったFB河野の好走でゴールに迫り、FL米元悠翔がピック&ドライブでインゴールにねじ込み追加点を奪った。

 12点ビハインドで折り返した御所実は、後半9分にゴールに迫って根気よく攻め、LO平井半次郎が斜めから走りこんで東海大相模の堅い守りを破り、トライを決めた。コンバージョン成功で5点差となる。

 そして14分、御所実はドライビングモールなどでゴールに迫り、キャプテンのSH登根大斗からリバースパスをもらったLO平井がインゴールに飛び込んで押さえ、同点。FB日野芳輝がコンバージョンキックを決め逆転した。

 その後、両チームとも堅い守りで2点差のまま時間は進み、27分、御所実はモールでゴールに迫ると、冷静に相手を見ていたSH登根がボールを動かし、空いたスペースをFB日野が突いてトライを決め、勝利を引き寄せた。

粘る秋田工に対し、大阪朝鮮は後半、モールでトライを挙げ点差を拡大(撮影:松本かおり)

 シード校の大阪朝鮮(大阪第2)は3回戦で秋田工業(秋田)とぶつかり、38-21で勝ってベスト8入りを決めた。

 大阪朝鮮は序盤に敵陣深くに入ってフェイズを重ね、FL金智成がタテを突いて先制した。8分にはラインアウトからモールで押し込み追加点。ハーフタイム前にはカウンターでFB金昂平が大きくゲインしたあと、すばやいリサイクルで次々とつなぎ、WTB金洸寿がフィニッシュ。SO金侑悟のコンバージョンも決まり、19-0で折り返した。

 追いかける秋田工は後半2分、HO川村柚のターンオーバーから攻め込み、CTB古屋健太朗が抜けてゴール前でSH柴田竜成につなぎ、トライを奪い返した。

 しかし大阪朝鮮は5分、CTB金洸羽がハーフウェイから抜けてサポートのCTB蔡明貴がフィニッシュし、再び点差を広げた。

 それでも食らいつく秋田工は9分、ゴール前でPKを得ると、背番号19の伊藤柊斗がクイックタップから仕掛けてインゴールに飛び込み、トライ。12点差に詰めた。

 だが大阪朝鮮は13分、ラインアウトから得意のモールで押し切り5点を追加。18分にはエースのFB金昂平が2人のタックラーを振り切ると、キックも使った個人技でトライを挙げ、勝負は決まった。

 秋田工は終盤にFB沢田石智志がトライを奪い返したが、前半の大差が響いた。

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