東福岡が土壇場で石見智翠館に逆転勝ち! 桐蔭学園は仙台育英に快勝でベスト8入り
全国高校ラグビー大会で4季ぶりの優勝を目指す東福岡(福岡第1)が、2021年1月1日に東大阪市花園ラグビー場でおこなわれた3回戦で、石見智翠館(島根)に苦しめられたが、28-26で逆転勝ちした。
序盤から波乱を予感させる展開となった。
石見智翠館は前半4分、FW3列トリオが躍動した。ラインアウトからの攻撃で、FLの古寺直希と稲垣直希がゲインとオフロードの連続でチャンスメイクし、サポートしたNO8グアイニ優人がタックラーを振り切ってゴールへ駆け抜け先制した。
対する東福岡は8分、敵陣深くのスクラムからの攻撃でゴールに迫ると、俊敏なSH小野寛太がダミーからインゴールに突っ込み得点。両チームともコンバージョン成功で7-7の同点となった。
しかし石見智翠館は14分、自陣でのスクラムから、ブラインドサイドでボールをもらったFB上ノ坊駿介がキックすると、タッチライン際に落ちたボールは東福岡にとって不運なバウンドとなり、しっかりチェイスしていた上ノ坊はそれを足にかけてインゴールで押さえ、勝ち越しのトライが認められた。さらに18分、東福岡の長いパスをWTB松田陸空がインターセプトして独走。石見智翠館が12点リードで折り返した。
早めに点差を詰めたい東福岡は後半6分にゴールに迫り、HO村尾幹太がラックサイドから突っ込んでトライ。コンバージョン成功で14-19となった。
だがリスタート後、石見智翠館は相手の反則で敵陣深くのラインアウトに移り、モールで前進後、持ち出したHO西岡昴が間隙を突いてトライ。再びリードを広げた。
苦しくなった東福岡。しかし後半14分、ゴール前でPKを得ると、FWでトライを狙いにいき、パワープレーでHO村尾がインゴールにねじ込んだ。5点差とする。
そして、残り時間わずかの終盤、東福岡はPR本田啓のパワフルランで敵陣深くに入ると、FWが近場を攻めラック連取でゴールに迫り、最後は背番号3の本田がポスト下のラインを越え、執念の同点トライ。正面からのコンバージョンをFB坂本公平が決め、逆転した。
その後、リスタートはあったが、東福岡は残り時間をボールキープで使い切り、歓喜となった。
連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)は3回戦で仙台育英(宮城)とあたり、53-3で快勝した。
堅い守りで序盤のピンチをしのいだ桐蔭学園は、前半11分、敵陣深くでアドバンテージを得て攻撃を繰り返し、SO中優人がインゴール上空に蹴り上げたボールをFB矢崎由高が確保し先制トライを挙げた
仙台育英は14分にPGで3点を奪い返したが、桐蔭学園はまもなく、キックチャージから敵陣深くに入り、ゴールに迫ってLO青木恵斗がパワーで黄色い壁を破りトライゲッターとなった。
19分にはブレイクダウンでPR田中諒汰がターンオーバーし、ボールを手にしたHO中山大暉がダイナミックに走って追加点。
19-3で折り返した桐蔭学園は、後半2分と7分、身長187センチ、体重110キロのパワフルなLO青木がタックラーを弾き飛ばして連続トライを挙げ、点差を広げた。
桐蔭学園は14分にもFWで圧力をかけたあとCTB秋濱悠太がフィニッシャーとなり、その後2トライを追加し、快勝となった。
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