各国代表 2020.11.20

ワールドラグビー加盟は128協会に拡大 ブルキナファソ、イラン、ラオスが正式加盟

[ 編集部 ]
ワールドラグビー加盟は128協会に拡大 ブルキナファソ、イラン、ラオスが正式加盟

 ラグビーユニオンの国際統括団体であるワールドラグビーは11月18日 、ブルキナファソ、イラン、ラオスの3協会が条件をすべて満たして正式加盟協会となり、ネパールとパナマが新たなアソシエートメンバー(準会員)として加盟することが理事会でそれぞれ承認されたと発表した。

 これで、ワールドラグビーの加盟協会は128協会となった。

 3地域のこの5協会の正式・アソシエート加盟は、ワールドラグビーの世界成長戦略の重要要素を反映しており、ワールドラグビーファミリーの一員として成長・開発を続けるための枠組みと支援が提供される。

 ラグビーの世界的な成長は、女子のラグビーへの関心の高まりと参加者の増加、またラグビー新興国のラグビーへの情熱の急上昇などに牽引され、調査対象となった新興国全体でラグビーファンの人口は1億6800万人と、調査を開始した2013年のデータの2倍近くに拡大している。

 イランでは女子ラグビーへの関心度の上昇が最も顕著に表れており、ラグビーのプレーヤーは男性より女性が多い。イランにおけるプレーヤー登録者数は2019年の1万人から2020年では20%増の1万2000人を記録しており、7000人以上が女性だった。
 イランは2013年にワールドラグビーのアソシエートメンバーとなり、アジアラグビーの正式加盟協会である。

 ブルキナファソは、ラグビーアフリカの執行委員でありワールドラグビーの理事も務めるローランド・ボロ会長が率いる前途有望な西アフリカの国。ボロ氏はワールドラグビーの女子エグゼクティブ・リーダーシップ奨学金プログラムの卒業生であり、ラグビーアフリカの女子諮問委員会の実力者メンバーでもある。
 ブルキナファソはこれまでの数年間、西アフリカ地区大会やアフリカ・ユースゲームにおいて好成績を収めてきた。2018年にワールドラグビーのアソシエートメンバーになっており、ラグビーアフリカの正式加盟協会でもある。

 アジア初開催となったラグビーワールドカップ2019日本大会は、ファンエンゲージメントにおいて新記録を作り、アジアにおけるラグビーの存在感を高めた。世界で最も人口が集中し、最も若々しい地域におけるこのブレークスルーに深く関わったのが、同大会の主要チャリティパートナーであるチャイルド・ファンドの「パス・イット・バック」プログラムの開催国を務めたラオスだった。
 このプログラムは、ラグビーを通じてライフスキルを学んでもらうことでアジアに住む2万5000人以上の恵まれない子どもたちを支援しようと、世界中のラグビーファミリーが記録的な200万ポンド(約2億7500万円)以上の募金を集めて支援した。
 ラオスラグビー協会は2005年にワールドラグビーのアソシエートメンバーとなり、アジアラグビーの正式メンバーでもある。

 ラオスラグビー協会の最高経営責任者であり、2020年ワールドラグビー女子エグゼクティブ・リーダーシップ・スカラシップメンバーのビエンサマイ・スークサバナ氏は、「ワールドラグビーの正式加盟協会となることは私たちの夢でした。そしてラオスラグビーの20周年となる今年、遂にその夢が実現したことは感無量です。ラオスにいる何千人ものコーチやプレーヤーのうち半分以上が女性です。ラオス全国でこの大きな成果を喜び、正式加盟協会としてさらに努力に励み、ラオスにおけるラグビーのさらなる開発に取り組んでいきます」とコメントした。

 ネパールは、2018年12月のラグビーワールドカップ・トロフィーツアーで大いに盛り上がった国のひとつであり、ウェブ・エリス・カップが世界最高峰ヒマラヤ山脈の5500メートル地点に到達し、2500人以上のネパールの人々が「Get Into Rugbyプログラム」に参加した。
 ネパールラグビー協会は2018年からアジアラグビーの正式加盟メンバーである。

 そして、パナマラグビー協会は小さいながらも成長中の協会であり、ラグビーへの関心度が著しく上昇している南アメリカ地域のメンバーである。
 パナマラグビー協会のマニュエル・バルディビア会長は、「若く、勤勉な協会である私たちは、パナマのラグビープレーヤーの人数を増やし、南アメリカ地域の他の協会との強い関係を維持するための努力をワールドラグビーに認められたことを大変嬉しく思い、感謝いたします。私たちが愛するこのスポーツに、より多くの人々に参加してもらうことは簡単なことではありませんでしたが、より多くの子どもたちや若い人々が緑のラグビーフィールドで楕円形のボールを追い、プレーする姿を想像しながら情熱を持って進んできました。これからもみんなと一緒により多くのことを達成するために前進し続けます」と述べ、さらなる発展を目指す。

 なお、これら新規メンバーに加え、カメルーンも加盟協会として再承認された。

 ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は次のように述べている。
「グローバルゲームであるラグビーの広がりと多様性を高めていくことに専念し、これらの国々で大きな前進があったことは、新興国におけるこのスポーツの普及に携わった多くの有能なコーチ、運営者、ボランディアのみなさまの多大なご尽力のおかげです。ラグビーにおいて女性の関心度や参加率を高め、そして多くの女性がエグゼクティブの役職に就くことは、ワールドラグビーの重要目標であり、ブルキナファソ協会とイラン協会が重要な役職に女性を起用していることは特に喜ばしいことです。ワールドラグビーファミリーの一員として、新メンバーの皆様とともに取り組み、たゆまない支援と確固とした枠組みを提供しながら、これらの国々におけるラグビーの成長を加速していきます」

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