国内 2020.09.18
主体性と革新を。大久保直弥HCを携え、ヤマハ率いる堀川ビジョン

主体性と革新を。大久保直弥HCを携え、ヤマハ率いる堀川ビジョン

[ 編集部 ]

 ヤマハには選手を育成をしながら強くする文化があります。無名選手を激しい鍛錬でトップレベルに押し上げていく。それを、日本人スタッフがやることに意味があると感じています。さらに、今後は日本のトップチームであるだけではなく、世界にチャレンジをしていきたい。

 大久保 HCに来ていただいたのは、彼が世界を知る日本人指導者だからです。サンウルブズでの働きはもちろんですが、彼とは以前、ジャパンAで一緒に仕事にあたったことがあります。ヤマハに共通するコーチング哲学を感じました。それは、「厳しい状況で、厳しい選択ができるか」を基準にしていることです。ああ見えて、彼はとても緻密なタイプなんです。「チャンピオンチーム」の持つ文化、「ここぞの場面で取り切るチーム」のあり方を、彼に植え付けてほしいと考えています。ヤマハの試合を見て彼が言っていたのは、重要な局面でのプレーの甘さ、でした。

――杉本コーチの存在も大きそうですね。

 彼自身が陸上短距離のメダリスト。先日、初めてのセッションをしてもらって、「1回でこれだけ動きが変わるものなのか」と驚きました。38歳のPR、山村の走りも確実に変わりました。これはかなり大きなインパクトになると思います。これまでのヤマハが取り組んできた革新はストラテジーのみ。この10年、身体的なプレースピードにはほぼ手をつけていません。そのぶん、伸びしろは大きいと感じます。

――長谷川慎さんは肩書きが変わりました。

 やはりワールドカップで世界との戦いの最前線にいたコーチ。彼にはスクラムに限らず、人材の能力を高めていくためのイノベーターになっていただきたい。個々の選手がパフォーマンスを伸ばす環境を作ってほしい。

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