国内
2020.09.08
NTTコムはレイドローに何を求める? グラウンド内外への影響力に期待。
元スコットランド代表主将のグレイグ・レイドローが来日するニュースは、ラグビーファンを驚かせた。レイドローはNTTコムと契約し、2021年1月からのトップリーグへの出場を目指す。
来るシーズン、史上初の4強入りを目指す新興クラブは、なぜレイドローとサインしたのだろうか。今年10月に35歳となる老獪なSHの獲得の裏には、グラウンド内外における戦略があった。内山浩文ゼネラルマネージャー(GM)が取材に応じ、その背景を語っている。
レイドローが千葉・浦安市にあるNTTコムの施設へ訪れたのは、2019年。ワールドカップ日本大会に向けた練習会場として、国内トップクラスと言われる豪華なジム、クラブハウス、2面ある天然芝グラウンドを使用。施設の設立のバックボーンを大企業が支えている点も含め、興味を持ったようだ。
チームがレイドローに求めるのは、「知識、経験で教えてくれる部分が多い」と内山GM。試合で本人の活躍を期待するのはもちろん、その知見で周囲の日本人選手を成長させて欲しいとも考えている。自らが採用時代に獲得した金正奎共同主将の名を挙げ、こんな話もしていた。
「うちにはいい主将がいる。ただ、うちはラグビーの強化以外でも育成を図ろうとしている。だから、(長年チームの先頭に立つ)正奎のカテゴリーももう1段階、上げられたら。その点、(レイドローからは)学ぶことが多いと思います」
グラウンド外でも頼る。「ラグビー以外の層へのリーチを考えた」。つまりはワールドカップなどで何度も日本代表と対戦してきたレイドローの持つ物語性、キャラクターにも注目。「彼の象徴的なキーワードとして、リーダーシップ、キャプテンシーが挙げられます」とし、その知見を講演開催や地域連携活動でも共有したいと話すのだ。
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