国境を越えて団結したサンウルブズ。特別な存在となったチームは、存続か、解散か…。
サンウルブズは今後、どうなってしまうのか。
日本代表の強化につなげるためにも存続を望む声は多いが、まだ何も決まっていない。渡瀬CEOは「(契約的に)選手を抱え続けるということは、いまのところは考えていない」と話し、参戦する特定リーグがないため、状況は難しいとの見解を示した。臨時的に編成されるバーバリアンズ(ホームグラウンドを持たず、世界中から選手を招集して編成される伝統あるクラブ)のような存在になる可能性もあるが、いずれにしても、ファンとのつながりは今後も続けたいと考えている。
締めくくりとして、渡瀬CEOは「ぜいたくを言えば、試合ができればベストだと思う」と希望を述べた。しかし、コロナ禍で許される状況かというところも検討しなければならない。タイムリミットもある。「ファン感謝祭のような形の方が現実的かなと思っていますが、それも実際に、物理的に、競技場で集まってできるのか……。ひょっとしたらそれはオンラインになるかもしれないですが、ただ、何かできることはあると思うので、検討していきたい」と答えた。
かつて所属した選手からも惜しむ声があがっている。
「過去の選手もツイッターなどにあげてくれ、初年度に真っ先にサインをしてくれた堀江(翔太)選手や立川(理道)選手を含めて、みな、サンウルブズに関していろんな思いを持ってくれている。感謝の気持ちは非常に大きい」(渡瀬CEO)
そして、選手時代にニュージーランドへ渡りサウスランド地方代表でプレーしたことがある元日本代表FLの大久保ヘッドコーチは、選手が力を伸ばす、チャレンジできる舞台の必要性を改めて訴える。
「選手の向上心は抑えられない。世界にいろんなリーグがありますが、スーツケースひとつで、すべてを犠牲にしてでも海外で成功したい、日本の企業に所属しないで自分の実力で勝負したい、という選手は僕が知っている限りたくさんいます。サンウルブズはどんな形でもいいので、名前をのこしてもらえればうれしいです」