海外 2020.06.02
国境を越えて団結したサンウルブズ。特別な存在となったチームは、存続か、解散か…。

国境を越えて団結したサンウルブズ。特別な存在となったチームは、存続か、解散か…。

[ 編集部 ]
参戦5年目にしてシーズン開幕戦初勝利となった2020年2月1日のレベルズ戦(撮影:Hiroaki.UENO)

 サンウルブズは多国籍軍だった。5年間を振り返れば、日本のほかに、ニュージーランド、オーストラリア、フィジー、サモア、トンガ、南アフリカ、ジョージア、アメリカ、アルゼンチン、そして韓国や台湾出身の選手もスコッドに名を連ねた。

 2018年からチームに携わり、2020年に指揮官となった大久保ヘッドコーチは、国境を越えて団結したサンウルブズという存在は、社会に訴えるものも大きかったのではないかと主張する。
「サンウルブズがこの5年間で証明してきた、国境を越えて団結する力。そのために一人ひとりが何をしてきたか、いますぐに評価するのは難しいですが、この困難な状況だからこそ、国境を越えて、文化を超えて、一致団結して戦っていくというサンウルブズのアイデンティティ自体は、私自身はもっと評価されてもいいと思います。このアイデンティティを、現場に携わってきた人間として、今後ともファンの皆さんを含めて、共有していきたいと思っています」
 2020年のチームは、実質的に約3か月しか一緒に活動できなかったが、「2年も3年も一緒に仕事をしているんじゃないかと思えるようなチームだった。いろんな言葉が飛び交ったチームでしたが、一人ひとりの行動がすばらしかった」と指揮官は振り返る。

 サンウルブズはもともと、2019年のワールドカップ日本大会へ向けて日本代表が勝つための強化の器として誕生し、スーパーラグビーに参戦してきた。「その役目は十分に果たしてきたのかなと思います」と渡瀬CEOは言う。

チーフスの主軸だった日本代表主将リーチ マイケルは2018年からサンウルブズに加わった(撮影:松本かおり)

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