国内 2020.05.22
筑紫高ラグビー部は、春にも冬にも花を咲かせる。「いまは差を埋められるチャンス」

筑紫高ラグビー部は、春にも冬にも花を咲かせる。「いまは差を埋められるチャンス」

[ 向 風見也 ]
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 ノウハウを伝達するティーチングよりも、双方向の対話から道しるべを見出すコーチングに比重を置くのが藤木流。実は2015年度の全国大会出場を決めた際も、この取り組みがなされていた。このシーズンは第95回記念大会だったため、福岡の出場枠は2つになっていた。

 福岡県の緊急事態宣言が解除される5月14日前の時点では、普段通りの環境を取り戻すめどは立っていない。さらに春の九州大会や夏の全国7人制大会が中止になったことで、最上級生の心を保つのにはやや苦労する。

 ただし、藤木は強調する。

「最終的には、花園に出て勝つことが目標だから」

 毎年冬に大阪・東大阪市花園ラグビー場でおこなわれる全国大会は今年で100回目を迎える。第95回大会時と同じように福岡から2つのチームが出られる。

「2校目を目指したら他(東福岡高以外)に負けるよ。ヒガシに勝つつもりで努力しないとやられてしまう。ヒガシに勝つことだけを考えよう」

 春のzoomによる合同トレーニングに採り入れたのは、マインドフルネス瞑想。「以前から、試合でミスをするとミスを引きずる子が多かった」。心の整え方を落とし込み、試合中のミス連発を改善したい。

 各家庭のインターネットやパソコンの環境がまちまちであることを考慮し、新入生の入部希望者とはまだ接していない。その代わり、すべての2、3年生がzoomを使える状況をフル活用する。

「他のチームも(十分な練習が)できないわけなので、いまは周りと差をつける、東福岡高との差を埋められるチャンスじゃないかとプラスに考えている。選手が一人ひとり課題を見つけ、取り組む時間ができる。主体的な人間になっていくんじゃないかと」

 然るべき時に大輪の花を咲かせるべく、養分を蓄える。

いつも支えてくれる人たちに感謝の気持ちを忘れない

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