日本IBMでもプレーしたトンガのレジェンド、45歳で現役引退。
かつて日本IBMビッグブルーでプレーし、トンガ代表として2007年のラグビーワールドカップにも出場したマアマ・モリティカが、20年以上におよんだプロキャリアを終え、45歳でブーツを脱ぐことを決めた。晩年はイングランドのリーグでプレーし、最後に7年間過ごしたアンプトヒルRUFCが4月20日に引退を発表した。
身長196センチ、体重108キロのフィジカルを活かしたハードワーカーだったモリティカが、日本IBMビッグブルーのロックとしてジャパンラグビートップリーグでプレーしたのは32歳のときだった。一般的には引退を考え始めてもおかしくない年齢だが、日本を去ったあと、この不屈の男はウェールズ、イタリア、イングランドと渡り歩き、さらに13年現役を続けた。
名門のハーレクインズ(イングランド)やカーディフ・ブルーズ(ウェールズ)でもプレー。ヨーロピアン・チャレンジカップの優勝トロフィーを掲げたこともある。
アンプトヒルでは7シーズンで160試合に出場し、4部リーグにいたチームを2部リーグ昇格に導いた貢献者のひとりだった。
トンガ代表としてデビューしたのは22歳のときで、キャリアのほとんどは海外を拠点にしていたためテストマッチ出場は1996年から2007年にかけて通算21試合と多くはなかったが、トンガ代表が最も勇敢なチャレンジャーと恐れられた2007年ワールドカップのスコッドメンバーであり、フィジーやサモアの選手などと一緒に戦うパシフィック・アイランダーズの一員としても3キャップを獲得している(トンガ代表18キャップ)。
モリティカはアンプトヒルの公式サイトで、「私のプロとしてのキャリアは21年以上におよび、自分の国を代表してプレーしたり、バーバリアンズ選出やあらゆるクラブに至るまで、かかわったすべてのことを経験できて幸運でした。私はいま、次の章に移ろうとしています。願わくば、これからもラグビーに携わり、自分の経験と知識をコーチとして活かせればと思っています」とコメントした。
ニュージーランドのハミルトン・ボーイズハイスクールで一緒にプレーし、のちにクリケットのスターとなった友人のスコット・スタイリスはツイッターで、「信じられないほどのキャリアだった。レジェンド。引退を楽しんでくれ」と、称賛とねぎらいの言葉を送っている。