サンウルブズ入り即決の福田健太。「憧れの舞台からW杯へ」
即答した。
憧れてきた舞台だから。
「オフの日でした。チームのマネージメントの方から、『サンウルブズから招集されたけどどうする?』と連絡が入ったので、行きます、と」
トヨタ自動車ヴェルブリッツのSH福田健太が2月10日からサンウルブズに合流し、トレーニングで汗を流した。
実戦形式の練習でテンポよく動き、全体終了後はSH陣でパス練に励んだ。
2018年度シーズンに明大を22季ぶりの大学日本一に導いた主将。SHとしても高い能力を持つ。
「トヨタで多くの試合に出たわけではありませんが、外国人選手もたくさんいるトップリーグのレベルでやっていける手応えは持てています。パス、キック、フィットネスというSHとしての土台の部分に自信を持てないといけないのですが、経験を積み、もっと適応力を付け加えていきたい」と意欲的だ。
スーパーラグビーの舞台は、自身の進化のスピードをさらに速めてくれると思っている。
「幼い頃から見ていて、一流選手のいる、世界最高レベルのリーグだと思っています。そこに身を置くことで、トップリーグとは違ったものを吸収できる。トップリーグで得られるもの以上のものを手にできると思って決めました」
憧れてきた舞台に立つ日を心待ちにする。
持っているものすべてを出し切り、体感し、次のステージへ進むつもりだ。
さまざまな国の選手たちが集まってチームを構成する多国籍軍のサンウルブズへのコミットは心配していない。「ヴェルブリッツにも外国出身選手が(全体の)3分の1くらいはいますから」と話す。
「(ジオ)アプロンなど、すごく積極的に話しかけてくれるので、自然とコミュニケーションはとれるようになりました」
今回のチャンスをジャンピングボードに、ワールドカップに出場する夢を叶えたい。階段を確実に昇り続けるつもりだ。
LO箸本龍雅など、明大時代にともにプレーした後輩たちがスコッド内にいることについて、「高いレベルでまた一緒にプレーできる。これもラグビーの醍醐味だと思う」と言う。
ポジションを争うSHには、早明戦などで競い合った1学年下、齋藤直人もいる。これまでの好敵手と仲間になったことについては、「なんか気持ち悪いですね。いい意味で違和感がある。チームメートであり、(SHの)ライバル。いいところを吸収していきます」と笑った。