国内 2020.02.03

同志社大がインドのラグビーの普及・発展にひと役。

[ 編集部 ]
同志社大がインドのラグビーの普及・発展にひと役。
昨年11月、インドラグビー協会の関係者に対して歓迎会を行う同志社大ラグビー部の面々(右側)



 西日本で唯一、大学選手権優勝(4回)を果たしている同志社大ラグビー部がインドのラグビーの普及・発展に携わる。

 部員8人(新4年と新3年それぞれ4人)が、2月17日〜3月17日の約1か月間、インド中東部のオディシャ州にあるカリンガ大(Kalinga Institute of Social Sciences)に滞在し、現地の学生たちなどと交流をしながらラグビー指導を行う。

 この取り組みは、途上国のスポーツ普及を進める国際協力機構(JICA)の要請を受けたもので、希望者多数のため、面接などを行った末に選抜された。

 参加する新4年はPR福島吏基(九州学院)、LO鈴木克弥(磐城)、LO吉田治寛(高岡第一)、NO8斎藤響(福工大城東)。
 新3年はPR舘本覚(同志社)、FL辻野慎太郎(同志社香里)、SH榊謙二郎(修猷館)、SO赤津駿(つくば秀英)。
 8人は短期の海外青年協力隊の一員として現地入り。インドラグビー協会のサポートも受ける。

 昨年11月には、インド協会の関係者ら18人が京田辺市の同志社大キャンパスやグラウンドを訪れ、交流を持っていた。

 同様の取り組みは流通経済大で2017年に始まっており、インドネシアにおけるラグビーの普及・発展に寄与している。実質的にこの派遣の指揮を執る流通経済大の向山昌利准教授は同志社大のOBでもあり、コーチもつとめた。CTBとして日本代表キャップは6。そのような縁も根底にはある。

 同志社大職員であり、今回のインド派遣で中心的役割を果たしたラグビー部の中尾晃副部長は期待を寄せる。

「この派遣は大学の理念でもある国際主義にのっとったもの。心が通じないと伝わらない真の交流の中から、部員たちが人間的な成長をしてもらえれば、その効果はチーム全体に及ぶはず。この派遣を通して、国際的にも活躍できる部員も輩出していきたい」

 同志社大は2月2日に新チームとしての全体練習をスタートさせた。
 同時に萩井好次監督の退任と伊藤紀晶コーチのヘッドコーチ昇格を発表した。
 伊藤ヘッドコーチは49歳。大阪工大高(現常翔学園)から同志社大に進み、神戸製鋼に入った。現役時代は主に快足FBとして活躍した。同志社大は今年度、監督を置かない集団指導体制をとる。
 主将には中尾副部長の長男・泰星(大分舞鶴/FL)を選出した。親子二代の主将になる。

 このインドへの部員派遣を大学選手権から3年遠ざかっている名門復活の起爆剤のひとつにしたいところだ。


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