海外 2020.02.01
さぁ、未来を切り開くハンティングだ! サンウルブズ、最後のスーパーラグビー挑戦始まる。

さぁ、未来を切り開くハンティングだ! サンウルブズ、最後のスーパーラグビー挑戦始まる。

[ 竹中 清 ]
アシスタントコーチから昇格し、今季指揮を執る大久保直弥ヘッドコーチ(撮影:BBM)

 サンウルブズは過去4年、2017年大会(18チーム中17位)を除いて最下位に終わってきた。1シーズンにおける最多勝利は2018年の3勝。しかし、これまでの少ない白星のなかには、アルゼンチンのハグアレス(ジャガーズ)から奪った歴史的初勝利や、サヨナラドロップゴールで歓喜した香港での劇的勝利、優勝経験のある強豪相手にアウェイで勝利など、ファンを熱狂させたドラマが確かにあった。負けても、「この舞台にふさわしくない」と酷評されても、果敢に挑み続けるサンウルブズをファンは応援した。

 そして、ラストシーズンのスローガンは「KEEP HUNTING」とした。最後のスーパーラグビー挑戦だが、2023年のワールドカップへ向けた戦いの始まりでもあるのだ。選手、スタッフ一人一人がHunt(チャレンジ)し続けることがサンウルブズの使命であり、未来を切り開いていく、という思いを胸に、2020スーパーラグビーに挑むのだ。

 過去、サンウルブズはレベルズに一度も勝ったことがない。大久保ヘッドコーチは分析の結果、セットピースの多い試合になると苦しくなると予想する。だから、とにかく走って走って、ボールが切れずに、テンポの速いラグビーをしたい。
「ロースコアじゃ、たぶん難しい試合になると思う。多少リスクはあったとしても、こちらから仕掛けることが必要。ボールを持ち続けるという意味じゃなくて、スペースにボールをしっかり運ぶ、キックでもパスでも。そのためにはFWがいかによいシェイプでコネクトできるかというのは大事だと思う」
 プランを遂行するためには運動量が重要となってくるが、「9番の(ルディー・)ペイジなんかはこの4週間ですごく体もシャープになった」と、選手のコミットメントに手ごたえを感じている。

 また、元オーストラリア代表CTBで、同代表やワラターズ、そしてレベルズでもアシスタントコーチを務めたことがあるネイサン・グレイがテクニカルディレクターとして加わったことも大きい。映像だけじゃわからないこともグレイは知っており、オーストラリア・カンファレンスに属するサンウルブズにとっては強みとなる。

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