国内 2020.01.07
桐蔭学園が御所実に逆転勝ちで悲願の花園単独優勝! 今季3冠達成

桐蔭学園が御所実に逆転勝ちで悲願の花園単独優勝! 今季3冠達成

[ 編集部 ]

 3-14で折り返し、11点を追って猛攻を繰り返した桐蔭学園に対し、御所実の守りはしぶとかった。しかし後半6分、18フェイズを重ねた桐蔭学園はゴール前でFWの連続突進からボールを動かし、身長187センチ、体重107キロの2年生LO青木恵斗がダブルタックルをぶち破ってインゴールに押さえる。コンバージョン成功で4点差に詰めた。
 そして16分、桐蔭学園はエースのSO伊藤が自陣10メートルラインからのカウンターで大きくゲインし、パスをもらったFB秋濱悠太がインゴール右隅にフィニッシュ、逆転トライで15-14となった。

 流れを変えた桐蔭学園は23分にも敵陣深くに入り、御所実の懸命のディフェンスに対して18フェイズを重ね、LO青木が体を当てたあと鮮やかなワンハンドパスを右に通し、WTB西川賢哉がトライを決めて点差は広がった。

 桐蔭学園は27分にも相手のラインアウト失敗からチャンスとなり、SO伊藤がドロップゴールを決めて貴重な3点を追加。その後、リードを守り切り、桐蔭学園が9季ぶり2回目の花園優勝を遂げ歓喜した。

 優勝インタビューで目に涙を浮かべていた桐蔭学園の藤原秀之監督は、いまの気持ちを訊かれ、「いろいろありましたんで……」と声を詰まらせた。2季連続7度目の決勝戦だった。昨年は2点差で涙をのんでいた。
 御所実の堅守に苦しんだが、「後半、しっかりよく立て直したと思います。前半最後のワンプレーで向こうにエラーが出て、流れが少しこっちに来たので、後半10分以内に点を取れればチャンスはあるかなと思っていました」と藤原監督は振り返る。前半はキックが多かったため、ハーフタイムでは「もっと攻めよう」と指示し、ボールをつなぐことを意識させた。
 3冠達成。そして初めての花園単独優勝である。
「生徒が一生懸命やってくれましたし、学校、父母会、いろんな方々が支えてくれたおかげで、ここまでこれたと思っています。感謝しています」

 第99回全国高校ラグビー大会は幕を閉じた。
 栄光の優勝旗「飛球の旗」を手にしたのは桐蔭学園高校だった。

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