決勝で再会。ワセダとメイジの主将対談
――11月は慶応に40ー3、帝京に40ー17、そして早明戦でも36ー7。強い。
武井 早明戦では前半戦でスコアは競っていましたが、フィジカルで食い込めているという手ごたえがあったので、焦りはありませんでした。後半は入りを意識して、スクラムでプレッシャーをかけるということを全員で意思統一出来たのが大きかったと思います。この成功体験を大学選手権で生かしたいですね。
――1970年代から早明戦を見てきましたが、ここまで隙のない明治は歴史上、記憶にないですよ。
武井 いやいや、まだまだです。ただ、同級生は真面目な選手が多いことは確かですね。
――明治といえば豪快。真面目というのは、ちょっとびっくりです。
武井 入学した時は自信がなかったせいか、「この学年は大丈夫なのか?」と思われていたんですが、学年が上がるにつれて分かってきたのは、みんなの真面目さがチームの強さにつながってきた気がします。ポジションリーダーの責任感も強いし、みんな練習に対しても熱い。4年間で隙がない学年になれたかと思いますね。
――早稲田はどうですか?
齋藤 とにかく個性が強い学年です。下級生の時からAチームに絡んでいた選手が多いので、ひとりひとりの向上心は相当強いですよ。ただ、みんなキャラが濃いし、ラグビーに対しての考えも熱いので、それをチームの方針に沿って、どうまとめていくのかが大学選手権での課題になると思います。
――より上を目指すうえで、おふたりとも、選手権に向けて監督とのコミュニケーションがより重要になってきそうですね。監督はどんな存在ですか。
齋藤 相良監督とは、頻繁に話をします。日ごろは穏やかですし、決して口数は多いわけではありませんが、ビシッと言ってくれる時は、言ってくれるので引き締まりますよね。いま、大学選手権に向けて危機感を共有できていると思います。ラグビーのことだけではなく、プライベートのことでも相談に乗ってもらってます。
武井 澄憲さんとはプライベートの話はしたことないなあ。
齋藤 年齢近いのにね。
武井 いい距離感が保ててると思いますし、やっぱり、優勝を狙うマインドセットを植えつけてくれたのは澄憲さんですね。組織としてどんなビジョンを描き、優勝を実現するために年間計画をコーチ陣と選手が共有して、いま、何にフォーカスすべきかを常に明確にしてくれてます。