ラグリパ対談 丸山桂里奈×ラグマガ編集長「ラグビー教えて!編集長!!」
ラグビーワールドカップがいよいよ開幕。日本代表がロシア代表との開幕戦で快勝したこともあって、ワイドショーなどでラグビーが取り上げられる機会が一気に増えました。 「ルールは難しそうだけど、せっかくの自国開催だし、わたしもラグビー観戦で盛り上がってみたい」という人も多いはず。 そこで今回は観戦初心者を代表して、元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈さんが、ラグビー専門誌・ラグビーマガジンの編集長にいろいろ聞いてみました。
大人気!「大阪弁のトモさん」って誰?
丸山さん
開幕戦を見ても、カッコいい選手が多いなと感じましたが、田村さんおすすめの選手はいますか?
田村編集長
逆に聞きますが、丸山さんはアスリート目線でどんなタイプの選手が気になりますか?
丸山さん
私はサッカーではドリブルでディフェンスを抜いていくタイプでした。もちろん自分みたいに相手を抜いていく選手も好きですが、いまはそれを食い止めるディフェンスの選手に興味があります。たとえ日の目を浴びなくても、献身的なディフェンスをする選手!
田村編集長
何回でも地味なプレーを続ける選手には、トンプソン ルークさんがいます。2007年に始まって、今度が4度目のワールドカップ。38歳で頑張っています。凄いですよ、何回でも当たりに行くし。
丸山さん
実際、そういう選手が頑張っているからこそ他の人がプレーしやすいこともありますよね。トンプソンさん、注目します!
田村編集長
トモさん、って呼んであげてくださいね。大阪弁も達者です。
丸山さん
大阪弁のトモさん!急に親しみがわきます!
自国開催の「意義」とは…
丸山さん
それにしてもワールドカップが日本であるなんて、凄くないですか?
田村編集長
ラグビー界にとっては、日本でワールドカップがあること自体がびっくりの出来事です。まだ今回が9回目と歴史が浅い大会で、それまでは強豪国での開催が主。ワールドカップをしたことのない国は、他にたくさんあるんです。
丸山さん
じゃあ、より楽しみですね。最近は共演者の方への差し入れに、ラグビー選手の付箋を貼らせていただきます。私はサッカー選手でしたけど、今年はラグビーワールドカップがあるのでなるべくラグビーのものを使いたいんです。試合に観に行ってそれだけの魅力があると思ったし、やっていた競技こそ違えどワールドカップの凄さはわかるので。自分がやっていないスポーツを応援することで、スポーツ全体が盛り上がる。日本に住む者として、ワールドカップを盛り上げる使命があると思っています。
田村編集長
今回、ファンの方はこれまでにないラグビーの楽しみ方や文化に気づきます。ワールドカップを転機に日本のラグビーが変わってくれれば。
丸山さん
ラグビーも、日本代表が前回大会で南アフリカ代表に勝ったようなことが日本で、目の前で見られたら、いろんなことが変わる。そのためには選手にはもちろん期待しますが、これまでラグビーに関わってこなかった方も実際にラグビーボールを触ってプレーする難しさを経験したり、観に行って応援したりといったことに力を入れて欲しいです。
大番狂わせ、再び…?
田村編集長
前回のワールドカップイングランド大会では、日本代表が南アフリカ代表に勝ちました。これは本当にすごいことなのですが、丸山さんはワールドカップで世界一になりましたよね。
丸山さん
開幕前は空港に記者さんもいなくて、予選落ちするのではと言われていました。開幕後はトーナメントに進む前の試合で負けて、皆で話し合ってチームを立て直し、それまで勝てなかったドイツ代表、アメリカ代表に勝って盛り上がりました。私たちも優勝できると思っていないなか、優勝しました。勝てない相手に勝つと、チームはすごく成長します。だから4年前に南アフリカ代表に勝った日本代表は今回、いい結果を残せる気がします。ラグビーで日本代表が優勝する可能性って、どれくらいありますか?
田村編集長
海外のブックメーカーで見たら、数百分の1くらいかもしれません。一番強いと言われているのは、2連覇中のニュージーランド代表ですね。
丸山さん
日本代表が勝つのは無理ですか?
田村編集長
うーん。なかなか難しいですが、4年前、南アフリカ代表に勝つ可能性はないと言われていたけど…。
丸山さん
それが、起こったんですよね! ピッチのなかで行われていることに予想はつかないじゃないですか。私は0.01パーセントの可能性があれば勝てると思っちゃう。本当に、何があるかはわからない。
田村編集長
南アフリカ代表戦があってから、ラグビー界でもそういう雰囲気ができました。過去を経験している人は心配でしょうがないんです。ただ、実際にやっている選手は自信を持っています。…改めて、なでしこジャパンは何で勝てたのですか?
丸山さん
2008年の北京オリンピックでようやく4位になったんです。そこで『メダルを獲れるか獲れないかで、差があるんだ』という感覚を掴めました。以来、パスサッカーをめちゃくちゃ極めて、ワールドカップでは足の速い選手やドリブルの得意な選手がサブに入っていて…と、バランスが良い状態だったと思います。それと、監督がスタメンとサブの間の気持ちが離れないようにしていました。チームがひとつになっていて、勝っていくたびに『あれ? 私たちって、負けないかも?』という気持ちになりました! …これって、何なんですかね?
田村編集長
…わかりません! ただ、積み重ねがあったのは確かなようですね。
丸山さん
そう、積み重ねです! ラグビーでも前回大会を経験した人がいるし、私、めちゃくちゃ楽しみなんですけど! 結果はともかく、何が起こるかがわからない期待がすごく大きい。私は、そういう目線で見ていきたいです。
丸山桂里奈さんが元日本代表・伊藤剛臣さんとラグビーに挑戦した「ラグビー体験記」はこちら↓