ラグリパ対談 丸山桂里奈×ラグマガ編集長「ラグビー教えて!編集長!!」
ラグビーワールドカップがいよいよ開幕。日本代表がロシア代表との開幕戦で快勝したこともあって、ワイドショーなどでラグビーが取り上げられる機会が一気に増えました。 「ルールは難しそうだけど、せっかくの自国開催だし、わたしもラグビー観戦で盛り上がってみたい」という人も多いはず。 そこで今回は観戦初心者を代表して、元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈さんが、ラグビー専門誌・ラグビーマガジンの編集長にいろいろ聞いてみました。
丸山さん
そうなんですか?
田村編集長
サッカーには前へのパスを追う動きがあるけど、ラグビーでそれをやるのは両タッチライン際のウイングの選手ぐらい。走行距離はサッカーほどじゃないのかなって。それよりも、人と人とが激突するコンタクトで疲れますね。相手にぶつかって、倒れて、すぐに起き上がって、またぶつかる…。それが、疲れます。
丸山さん
本当だ! 普通に道を歩いている時に向こう側の人から肩をぶつけられただけでも、かなり体力は奪われるのに…。
田村編集長
それはそれで、体力よりも気分が損なわれるような…。
丸山さん
で、それがラグビーでは、ひとつのボールを奪い合うために人と人とが本気でぶつかるんですよね?
田村編集長
アメフトと違って、ボールを持っている人しかタックルされませんけどね。
丸山さん
でも、そのボールを持っている人に対してなら何人で当たりに行ってもいいんですよね? 一体、何をしたらファウルになるんですか?
田村編集長
胸より上へのタックルは危険だからダメです。
丸山さん
じゃあ、怪我も多いんじゃないですか?
田村編集長
「あんなにぶつかり合っている割には…」という感じだと思います。基本的に不意打ちはほとんどなく、ボールを持っている人も「誰かがタックルしに来るだろう」と思って走っていますから。
丸山さん
へぇ…。イメージでは、毎回、誰かが靭帯を切っているくらいに思っていました!
キーワード?「ボーナスポイント」とは
丸山さん
開幕戦を見ていて思ったのですが、ラグビーには「ボーナスポイント」なんてものがあるんですね。
田村編集長
はい。リーグ戦は勝てば勝ち点4が入るのですが、さらにその試合でチームとして4トライ以上決めることができると、ボーナスポイントとして1が加算されます。
丸山さん
それで日本は、アイルランドと並んで勝ち点5、なんですね!サッカーだと「試合終盤、1点差を守って勝ち点3を取りにいく」みたいなこともありますけど、ラグビーはさらに攻めればご褒美があるんですね。
田村編集長
そうですね。4年前はそのボーナスポイントの差で、次のラウンドに進めなかったこともあります。初戦ロシア戦のボーナスポイントは、本当に大きい。
スタジアム観戦のススメ
丸山さん
開幕戦が終わった直後にあわてて調べたのですが、日本戦のチケットは売り切れてました。でも、どこのカードでもいいからみてみたいかも、と思ったりもします。なので、ラグビーのおすすめの見方も教えて欲しいです。スタジアムへ行くならどこの席に座ったら楽しいですか?
田村編集長
好みによります。ゴールポストの後ろで試合を観ると、ディフェンスのどこが空いているのかがわかる。メインスタンドやバックスタンドの上の方に行けば、両チームの全体の動きが見えます。一方で、前の席なら人と人とがぶつかる音、選手の声が聞こえますよ。
丸山さん
私が一度試合を観た時は、バックスタンド前方の少し右側に座りました。そのエリアって、プレーが間近で見られるうえに試合後の選手たちが近くに来てくれるんですよね。
サッカーだとスタンドをぐるっと回ってそのまま帰っていくパターンが多いですが、ラグビー選手ってかなりグラウンドに残ってくれます。1人ひとりのファンと喋ったり、サインを書いたり。疲れているだろうに優しいな、って思いました。
田村編集長
選手のなかには『ラグビーはマイナースポーツ。自分たち1人ひとりがファンを大事にしなきゃいけない』という意識があるんです。
丸山さん
その場にいることで、ファンの方は『また観に行きたい』と思うはずです。そのなかで『推しメン』ができれば、より応援に力が入って面白そう。それと私が観に行ったのはサンウルブズ(国際リーグのスーパーラグビーに日本から参加するチーム)の試合だったんですけど、会場で売られていたグッズも面白かった。サンウルブズのパンツは私の勝負パンツです!
食べ物もおいしかった。私たちの時代のなでしこリーグの会場では、カップラーメンを売っているのにお湯がない…みたいなことも多くありました。だからスタジアムでおいしいものがあると、それを目当てに来る人もいたんです。食事が充実しているのって、大事です。