国内 2019.08.08

元アルペンスキー選手の仙台高校・LO浅井勇暉。2019年度第5回『TIDキャンプ』

[ 多羅正崇 ]
元アルペンスキー選手の仙台高校・LO浅井勇暉。2019年度第5回『TIDキャンプ』
身長187センチ、体重80キロの浅井勇暉。「ビッグマン」で、「ファストマン」でもある(撮影:多羅正崇)

 アルペンスキーの宮城県代表としてジュニア・オリンピックに出場したことがある。現在は187センチのロック、ナンバーエイトだ。

 長野・菅平高原で7月31日からの3日間、晩成型の有望選手を発掘・育成することを目的とした通称「ビッグマン&ファストマン キャンプ」が、2019年度第5回『TIDキャンプ』として開催された。

 宮城・仙台高校2年の浅井勇暉は、全国から集った“原石”37人のうちの一人。意気込みは十分だった。

「僕はコベルコカップのセレクションはダメだったので、顧問の先生や周囲から『頑張ってこい』と大きな声をもらいました。全国のビッグマン、ファストマンが集まるので、良い経験をしようと思って参加しました」

 浅井を含め、第15回目の全国高校合同チーム大会「コベルコカップ」の出場者はいない。浅井の場合は、少ない競技年数が関係していたかもしれない。競技歴が1年と少しなのだ。

「ラグビーは高校から始めました。ずっとアルペンスキーをやっていて、中学1、2年生は全国大会に出て、中学2年では宮城県代表としてジュニア・オリンピックに出させてもらいました」

 急斜面を滑走してタイムを競うアルペンスキーで、全国舞台を知るアスリートだった。

 しかし中学3年は受験勉強に専念。志望校に合格し、迎えた高校生活でもアルペンスキーを続けるつもりだったが、転機はやってきた。

「高校に入ってもう一回スキーを始めようとして、実際に始めました。ただ、どこかの部活に所属しなければいけなくて、その時に今の顧問の先生に声を掛けてもらい、ラグビー部に入りました」

 昨年の仙台高は、花園県予選で初戦敗退。多賀城高校と21-21の引き分けとなり、抽選で涙をのんだ。しかし浅井のラグビー熱は高まっていた。

「最初はスキーがメインだったのですが、徐々にラグビーの方向に行きたいと思い始めて、今年からはラグビー1本に絞っています」

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