夏の菅平に集結したビッグマン＆ファストマン。2019年度第5回『TIDキャンプ』

　今年も大器晩成型の有望選手が集った。

　昨年初開催された通称「ビッグマン＆ファストマン キャンプ」の第2回が、7月31日から8月2日の3日間、長野・菅平で2019年度第5回『TIDキャンプ』として開催され、全国から37人の高校ラガーが集結した。

　参加者の最高身長は192センチ、最高体重は156キロ。みな魅力的な原石たちだが、第15回目の全国高校合同チーム大会「コベルコカップ」に出場する者はいない。

　ラグビーを始めたばかりでスキルが未熟な者。トライアウト合宿が雨ばかりで実力が発揮できなかった者。

　さまざまな理由で「コベルコカップ」ブロック代表の選考からは漏れたが、体格が図抜けている（ビッグマン）、スピード系の能力が抜群（ファストマン）、そんな未完成の一芸突出型にスポットライトを当て、自身のラガーマンとしての魅力に気づいてもらう。それが“ビッグマン＆ファストマン キャンプ”の大事な目的だ。

　原石たちは今キャンプで、パスの仕方からスクラム姿勢、ボールキャリーからモールの作り方まで、代表のスタンダードを体感。

　ラグビー歴は1年半という身長187センチのLO浅井勇暉（仙台高校2年）は「日本代表が夢じゃなくて目標に変わりつつあります」と目を輝かせていた。

　昨年12月に京都で「第4回TIDキャンプ」として行われた第1回は大きな成果を上げ、多くの選手がラグビー強豪大学へ進学するという。LO松本光貴（明大中野八王子3年）にいたっては、大阪桐蔭のFL／NO8奥井章仁（3年）と共になんと飛び級でU20日本代表に参加。「ワールドラグビーU20チャンピオンシップ」への昇格に貢献した。

　好評につき今冬に第3回を開催予定という通称「ビッグマン＆ファストマン キャンプ」。選手にとっては人生が変わるかもしれない舞台、スカウトする立場の関係者にとっては、原石と出会う喜び、興奮を感じられる場所になるはずだ。

＜2019年度 第5回「TIDキャンプ」参加メンバー＞

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伊藤 匠海（稲生高校2年／180cm 116kg）
北野 匠海（滋賀学園高校2年／182cm 111kg）
鈴木 駿輔（浜松工業高校1年／163cm 133kg）
安藤 隆希（聖光学院高校2年／181cm 125kg）
小林 伸輔（安積高校2年／181cm 119kg）
澤田 太陽（三本木農業高校2年／173cm 156kg）
山崎 流空（八戸学院光星高校2年／175cm 120kg）
帆苅 大河（北越高校2年／185cm 130kg）
山田 慶長（光泉高校2年／181cm 109kg）
藤澤 遥人（興國高校1年／185cm 110kg）
進藤 凌雅（秋田工業高校2年／175cm 120kg）
川口 新太（東海大学付属大阪仰星高校2年／182cm 117kg）

【LO】
浅井 人司（熊本西高校2年／184cm 115kg）
岸 佑融（玉川学園高校2年／187cm 85kg）
長瀬 穰一郎（山形南高校2年／187cm 76kg）
助野 亜夢留（明石清水高校2年／187cm 80kg）
川瀬 悠河（東海大学付属相模高校2年／187cm 85kg）
金子 琉聖（佐賀工業高校2年／192cm 93kg）
長田 士導（筑紫高校1年／189cm 124kg）
東野 任真（和歌山工業高校3年／190cm 103kg）
後藤 大輝（東海大学付属相模高校2年／188cm 92kg）
高橋 拓光（松韻学園福島高校2年／187cm 102kg）
浅井 勇暉（仙台高校2年／187cm 80kg）
筒井 景大（徳島市立高校2年／191cm 78kg）

【SH】
安田 皓紀（砺波高校2年／165cm 60kg）
小川 洋生（関東学院六浦高校2年／168cm 57kg）

【SO】
篠崎 虎太郎（昌平高校2年／170cm 68kg）

【CTB】
日野坪 英亮（静岡高校2年／178cm 75kg）
吉田 輝雅（東海大学付属相模高校2年／177cm 68kg）

【WTB】
岩田 一真（関西大学北陽高校2年／180cm 74kg）
中村 勇仁（小倉高校2年／170cm 73kg）
海原 一郎（小倉高校2年／165cm 63kg）
高橋 謙（静岡聖光高校2年／167cm 65kg）
植田 和磨（報徳学園高校2年／175cm 65kg）
原田 光貴（石見智翠館高校2年／178cm 75kg）
竹本 尚也（砺波工業高校2年／174cm 62kg）

【FB】
浦邊 風太（札幌南高校2年／175cm 78kg）