白血病を克服したリアリーファノが秩父宮で躍動 闘病中の競泳・池江璃花子選手にエール
15年ぶりのスーパーラグビー優勝を目指すオーストラリアのブランビーズが、東京・秩父宮ラグビー場で大きな1勝をつかんだ。日本チームのサンウルブズを42-19で下して8勝6敗(総勝点39)となり、同カンファレンス2位のレベルズに5ポイント差をつけ、2年ぶりのプレーオフ進出に近づいた。
キャプテンのクリスチャン・リアリーファノは、背番号10をつけて見事にゲームをコントロール。前半29分には相手のディフェンス裏にスペースを見つけてチップキックからトライにつなげ、ゴールキックは6本すべて決め、勝利に貢献した。
「試合をしながら調整していった。前半はボールを動かし、後半はゲームをコントロールできていたので、よりモールを使った」とゲームを振り返ったリアリーファノ。ブランビーズはこれで4連勝となり、「チームとして成長し続けるには、毎試合から学ぶことが大事。チーム全体が、それを理解している」と語る。
リアリーファノは2016年8月に白血病と診断されたが、病と闘い、復活した不屈のアスリート。いまや全盛期に近いパフォーマンスを取り戻し、オーストラリア代表復帰と今年のワールドカップ出場を期待する声が高まっている。それについて本人はサンウルブズ戦後の会見で、「ワラビーズ(オーストラリア代表)のことはいまは頭になく、100パーセント、ブランビーズに集中している。いまチームが進んでいる方向性を楽しんでいる。ただ、ワラビーズに入りたいというのは、オーストラリアでラグビーをやっている者は全員が思っていること」とコメント。
秩父宮の雰囲気も楽しんだようで、「きょうのファンを見ていると、ワールドカップ(日本大会)の成功は確信できると思う」と語った。
そして、白血病と闘っている競泳女子の池江璃花子選手についてコメントを求められると、「私は周りの方のサポートに敬意の念を持っている。周囲のサポートのおかげで、自分がやるべきことに集中できた。応援を自分の中でうまく使って、力にしほしい。私はそういう意味でラッキーでした。すべての人に感謝しています」と語った。