サンウルブズ、今季は秩父宮で勝てず2年連続の最下位確定。「誇り持って戦っているが…」
キックオフからまもなく赤いジャージーの背番号11がゴールへ駆け抜け、東京・秩父宮ラグビー場に集まった1万6741人の観客を興奮させたが、サンウルブズは今季ホーム最終戦に勝つことはできなかった。6月1日、2019スーパーラグビーの第16節でオーストラリアの強豪ブランビーズに挑むも、19-42で敗れた。今季はアウェイで2勝しているサンウルブズだが、結局、ホームでは一度も勝てず、12敗目。海外遠征であと2試合残っているが、2年連続3回目の最下位が確定した。
「しっかり準備してきたから、選手のパフーマンスは誇らしく思う」
サンウルブズのスコット・ハンセン ヘッドコーチ代行は試合後、そう語った。
しかし、今年秋にワールドカップを控える日本代表候補選手たちが別で強化活動をおこなっているため、サンウルブズは選手の出入りが多く、チーム作りの難しさを感じている様子。
「サンウルブズは、とてもユニークなチーム。選手の入れ替わりも多い。だけど、言い訳はしない。サンウルブズのジャージーを着たら、全員が誇りを持って戦っている。ただ、コンビネーションという点では確かに難しい。選手から、『今週はどのポジションですか?』と質問が来る。そういうことは他のチームではないと思う」
一方、オーストラリア・カンファレンスで首位を争っているブランビーズにとっては大きな1勝となった。サンウルブズより3トライ以上多くトライを挙げたためボーナスポイントも獲得し、同カンファレンス2位のレベルズに5ポイント差をつけ、プレーオフ進出争いで一歩抜け出した。
ダン・マッケラー ヘッドコーチは「前半はプレッシャーをかけられ、受けに回ってしまったところもあったが、その中で、BKがよくボールを動かした。後半は、チャンスがあればモールを使い、よりコントロールした試合展開に持ち込めた」と試合を振り返り、シーズン終盤の負けられない状況での勝利を喜んだ。